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一日一句(965)







the lost homeヴァレンティヌスの夜は更けて






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西行全歌集ノート(23)




おのづから花なき年の春もあらば何につけてか日をくらすべき

西行 山家集 上 春

※ 「おのづから」は、万一、ひょっとして。普通は、素直に、娯楽がない時代だったんだなとか、よほど、櫻マニアなんだなとか、西行に感情移入して、思うんだろうけど、どうにも、イラつくのは、前書きに「春は花を友と云う事を、清和院の斎院にて人々よみける」とあるから。これは、宮廷の人たちの当時の娯楽だった花見に関わる記録として読める。つまり、ここには、ミメーシスはあるけれど、「他者(階級の他者)」が、決定的に欠如している。そして、その「他者の欠如」は、虚子などを経由して延々と現代の俳句や短歌にまで及んでいるように感じられてくるからなのである。


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