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蕪村の俳句(21)
2009-04-19 / 俳句
(写真)花の空
昨日は、哲学塾だった。I先生大いに語る。本場欧州の哲学者たちと共同研究を長く行ってきた人なので、話が面白い。昨日のテーマは、現存資本主義の崩壊、または、「共同体と個人」だった。ぼくは、根っから議論好きなので、こういう機会はとても貴重である。また、参加者のみなさんも極めて意識が高く、興味は尽きない。
今日は、アファナシエフ詩集の校正と掃除、雑用。星野之宣の『妖女伝説』1、2読了。詩と語りの融合が見事に果たされている。
◇
ちるはさくら落るは花のゆふべ哉 自筆句帖(天明二年)
■桜はさくらとも花とも言うけれど、蕪村はさくらは散ると感じ、花は落ると感じると言っている。「さくら」は、桜の自然科学的な物的な側面に光が当たり、「花」では人と花の一体化した境地が見えてくる。また、桜は近景であり、花は遠景である。散る、落る。さくら、花。同じ意味でも、言葉によって違った情感が醸し出されて惹かれた。
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