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芭蕉の俳句(187)

■旧暦6月2日、金曜日、

(写真)Untitled

もう金曜日か。時間の流れが異様に早い。それに見合ったアウトプットが出ていないので、少々焦り気味である。

今、マルクスが面白くて、毎日、読んでいる。マルクスの真人間ぶりが若いころの著作にはストレートに出ていて、たじろくほどである。後期になると、その情熱は理論的な文章の襞に折りたたまれるように滲み出てきて、これはこれで感動する。




八九間空で雨降る柳かな
  (真蹟草稿)

■元禄7年作。一間は0.55メートルなので、八九間は4、5メートル。柳の上、4、5メートルの高さの空で雨が降っていて、柳の下には春雨はかすかにしか見えない。そんな情景だろう。柳の高さと春雨の繊細な降り方を表わしていて惹かれた。柳と水、あるいは風の取り合わせは今でもよくあるが、芭蕉のような発想は新鮮に響く。

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