22 里崎智也 捕手 38歳 年俸1億6000万円
【2014年成績】 17試合 37打数 7得点 9安打 打率.243 2二塁打 0三塁打 0本塁打 4打点 0盗塁 3四死球 6三振 得点圏打率.429
里崎が16年間のプロ野球人生を終えました。
ここ数年は故障との戦いで、右肩や背中の張り、腰やふくらはぎを痛めたり、今季はシーズン中に左膝の手術もしましたので、もう体力の限界だったのでしょう。
年齢的なものもありますし、一番に重労働とも言われる捕手というポジションを長年に渡って守り続けた代償、なのかもしれません。
何度かの炭水化物断ち、などの減量が実らずに体重が増えてしまったことも、その選手寿命を縮めてしまったように思えます。
成瀬とコンビでCMに出演をしていた君津住宅と球団との契約が切れてしまった今季のオフに、その成瀬と里崎がチームを去るのですから因縁めいたものも感じます。
いつかまたロッテのユニフォームを着て、歌って踊れる指導者となる里崎であってくれればと、その日が来るのを楽しみに待つことにしましょう。
里崎と言えば打てる捕手、との評価が一般的です。
その通算打率を見てみれば.256でしかないのですが、ハードな捕手ということを考えれば立派な数字です。
打での貢献はもちろんのこと、強肩で二度のリーグトップの盗塁阻止率を誇り、また1000試合以上に出場をした捕手としては史上最少のパスボール19個と守備でも堅実なプレーで投手を支えた、打守歌の三拍子揃ったロッテの歴史に名を刻む名捕手と言ってよいでしょう。
思い切りのいいスイングで三振をしても「それがどうした」とばかりに胸を張ってベンチに戻る姿を王様スイング、王様三振と評しましたが、未練がましくコースなどを審判に確かめたり、苦笑いを浮かべるような選手に比べれば清々しさがあり、下位での宝くじと考えれば充分すぎる存在感を見せてくれました。
その王様ぶりはリードでも顕著で、執拗に同じコース、球種を要求し続ける、外国人選手に立ち上がって捕球をするぐらいの高めのボールを投げさせる、など首を傾げたくなるようなものも目立ちましたが、一方で里崎のリードは読みづらい、との相手チームの選手の声もありましたから、それも一長一短だったのでしょう。
橋本将と競い合っていたころには内角を大胆に突く攻めのリードだったものが、その橋本将がFA移籍で退団をした後は一転して外角中心のリードとなってしまったのが残念と言えば残念で、また小林雅に辛辣な言葉を発するのと同じように温度差をつけずに若手を萎縮させるような素振りをするなど、気になるところが無かったわけではありません。
しかしそれらをひっくるめてが里崎であり、衰えたとは言えども吉田、江村、田村らの若手捕手が超えられない高い壁として君臨をしてきました。
その里崎が春先からルーキーの吉田を使い続ける状況で、次の捕手を育てるのがチームの命題、そして僕の仕事でもある、と口にしていたのが強く印象に残っています。
体調面での不安があったにせよ自分を殺してまで若手に対して経験に裏打ちをされた技術を教え込むのは、その気持ちも含めて一選手としてはかなりハードルが高かったはずで、それができる里崎だからこそ伊東監督も今後の閣外協力を頼んだのでしょう。
いったんはチームからは離れて評論家としての道を歩む里崎となるのでしょうが、頼りになる兄貴分として今後もロッテの里崎であり続けてくれることを願います。
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【オリオン村査定】 1億6000万円 → 任意引退 ※9/11に引退表明