プリンセス トヨトミ |
昨日が今ひとつで今日は面白かった、と言ってしまうと冷たい目で見られてしまうかもしれませんが、三連戦の二戦目となった「プリンセス トヨトミ」はかなり楽しめました。
戦国時代をホームポジションにしているということもありますが、長宗我部という名前が出てきたことも嬉しかったですし、そこで蜂須賀はないだろうと突っ込んだりもしました。
原作に忠実かどうかは読んでいないので分かりませんが伏線もここそこに仕組まれていますし、もしかしたらDVDを買ってしまうかもしれません。
妻夫木と松山ケンイチも良かったですが、中井貴一と堤真一も日本を代表する役者さんだけのことはあります。
この両人は3歳しか離れていないのですが23年前に親子として競演をしており、自分からすればそれ以来の揃い踏みです。
そもそも堤真一を初めて知ったのが武田義信を演じた大河ドラマで、実は前年も蘆名義広として出演をしていたようなのですが、その際の今に通ずる静かな中に狂気を秘めたような存在感が印象に残っており、またとぼけた役柄もこなせる幅の広さは舞台を多くこなしているからこそなのかもしれません。
この作品でも持ち味を充分に発揮をしていましたし、また武田晴信改め真田幸一の中井貴一も渋みのある安定感でしっかりと支えてくれました。
さりげなく岡田将生もキーマンとして、雰囲気を壊すことなく口元での表情を中心にした上手い演技であったと思います。
大坂の陣から400年、一人の少女を巡る大阪国と会計検査員との関係から話が展開をしていきます。
例によって単純な自分は先行きが見えずにどうなるのかとスクリーンにのめり込めましたし、そして意外なところに焦点を持って行った演出には驚かされました。
テレビ局が制作をしているだけにちょい役でメジャーどころがかなり出ているのも特徴で、そこは菊池桃子や玉木宏である必要はないだろうと思いながらもそれぞれが流れに溶け込んでいたのはさすがでもあり、これもこの映画の魅力の一つです。
ただ映画館で観なければならないとも言い難く、それこそ年末特番レベルと指摘をする向きもあるかもしれません。
それでも是非とも映画館で観ていただきたいと、そしてこの記事のタイトルの意味を知って欲しいと、ちょっとそんなことを思ったりもしている深夜2時です。
2011年6月1日 鑑賞 ★★★★☆(4点)