オリオン村(跡地)

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23年ぶりの親子の競演

2011-06-02 01:57:46 | 映画

プリンセス トヨトミ

ポニーキャニオン

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昨日が今ひとつで今日は面白かった、と言ってしまうと冷たい目で見られてしまうかもしれませんが、三連戦の二戦目となった「プリンセス トヨトミ」はかなり楽しめました。
戦国時代をホームポジションにしているということもありますが、長宗我部という名前が出てきたことも嬉しかったですし、そこで蜂須賀はないだろうと突っ込んだりもしました。
原作に忠実かどうかは読んでいないので分かりませんが伏線もここそこに仕組まれていますし、もしかしたらDVDを買ってしまうかもしれません。

妻夫木と松山ケンイチも良かったですが、中井貴一と堤真一も日本を代表する役者さんだけのことはあります。
この両人は3歳しか離れていないのですが23年前に親子として競演をしており、自分からすればそれ以来の揃い踏みです。
そもそも堤真一を初めて知ったのが武田義信を演じた大河ドラマで、実は前年も蘆名義広として出演をしていたようなのですが、その際の今に通ずる静かな中に狂気を秘めたような存在感が印象に残っており、またとぼけた役柄もこなせる幅の広さは舞台を多くこなしているからこそなのかもしれません。
この作品でも持ち味を充分に発揮をしていましたし、また武田晴信改め真田幸一の中井貴一も渋みのある安定感でしっかりと支えてくれました。
さりげなく岡田将生もキーマンとして、雰囲気を壊すことなく口元での表情を中心にした上手い演技であったと思います。

大坂の陣から400年、一人の少女を巡る大阪国と会計検査員との関係から話が展開をしていきます。
例によって単純な自分は先行きが見えずにどうなるのかとスクリーンにのめり込めましたし、そして意外なところに焦点を持って行った演出には驚かされました。
テレビ局が制作をしているだけにちょい役でメジャーどころがかなり出ているのも特徴で、そこは菊池桃子や玉木宏である必要はないだろうと思いながらもそれぞれが流れに溶け込んでいたのはさすがでもあり、これもこの映画の魅力の一つです。
ただ映画館で観なければならないとも言い難く、それこそ年末特番レベルと指摘をする向きもあるかもしれません。
それでも是非とも映画館で観ていただきたいと、そしてこの記事のタイトルの意味を知って欲しいと、ちょっとそんなことを思ったりもしている深夜2時です。


2011年6月1日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

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5 コメント

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Unknown (kei)
2011-06-02 08:50:00
大阪に住んでいるので地下鉄の広報誌やこちらの情報番組に取り上げられているので興味は持っています。昨日の試合よりはかなり観る価値あるかも。映画と直接は関係ないけど、社員食堂から天守閣とその背後に建つ高層ビルを見てると、大阪(人)が伝統とか調和を軽視していることがよくわかります。もっとも、天守閣も時代考証を無視した復元と聞いたことがありますが。
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お返事 (オリオン)
2011-06-03 02:52:26
復興天守は豊臣時代のものと徳川時代のものがごちゃになっているようです。
何より鉄筋コンクリートのエレベーター付きはどうよと、まあ博物館と思えばよいのでしょうが、何とも味気ないのが正直なところです。
ロッテ戦とどちらが観る価値があるかと問われれば・・・ノーコメントで(笑)
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Unknown (JF)
2011-06-04 22:37:38
俊介KOの報を聞いて今日の試合は諦め、プリンセストヨトミをようやく見てきました。
映画館のスクリーンで大阪城が赤く染まった頃、ハマスタでは金泰均の大逆転弾が出たようです(笑)

例によって原作を読破したうえで観に行きましたが、物語の根幹に関わる芯の部分はしっかりと原作を踏襲したうえで、肉付のストーリーにはかなり手を入れています。
一番驚いたのは鳥居調査官とゲーンズブール調査官が原作と真逆になっていることで、始まってからしばらくの間は混乱しました。ゲーンズブール調査官は原作ではハーバード大卒の才女で、なぜそれを天然キャラの綾瀬はるかにやらせるのか疑問でしたが、ようやく謎が解けました。
原作ではラストが間延びしている印象を受けたのですが、映画では端的にうまくまとまっていました。文庫本で500ページを超える長編ですがコンパクトに凝縮されていて、私はとても良い映画だと思いました。
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追記 (JF)
2011-06-04 22:44:48
ところで歴史好きのオリオンさんならわかるかもしれないと思い質問しますが、
六条河原で斬首されたのは国松ではなく全くの別人(豊臣家の血を引いた者が現世にも生存している可能性がある)という前提はフィクションなのですか?
本当の話ですか?

この物語、どこまでが実話でどこから先が作り話なのかがイマイチよくわかりません。
強いて言うならばそれが難点です。日本史はあまりよく知らないもので…。。
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お返事 (オリオン)
2011-06-04 23:18:09
原作と大胆に配役を変えたとは、何の意図があったかに興味があります。
単に綾瀬はるかのXXを見せたかっただけかもしれませんが(笑)
謎解きや重みのあるテーマが凝縮をされている、私も良い映画だと思います。
ちなみに国松は歴史的には六条河原の露と消えています。
もっとも当時から父親である秀頼が薩摩に逃げ落ちたとの噂は流れていたようで、「花のようなる秀頼様を、鬼のようなる真田が連れて、退きも退いたよ鹿児島へ」なんて唄も流行ったそうです。
もっともこのあたりは義経生存説などと同様の判官贔屓の域を出ないように思います。
件の国松もねねの兄である木下家定の孫である木下延由が後身であるとの説もあるようです。
正史的には国松の妹は尼となりましたし、秀吉や秀長の血を継いだ者はいないということになります。
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