オリオン村(跡地)

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東芝の新技術に期待

2008-05-30 23:01:26 | 独り言

高画質DVDの規格争いに敗れた東芝が、捲土重来を期して新技術の開発に力を注いでいるようです。
時代の流れに逆行しているように見えなくもありませんが、この開発は非常に重要な意味を持っていると思います。

現行DVDを高画質再生、東芝が新プレーヤーを年内に発売 (5/29 読売新聞)

東芝は29日、現行のDVDソフトの映像を高画質で楽しめるDVDプレーヤーを年内に発売する方針を明らかにした。
高画質DVDの規格争いでソニーなどの「ブルーレイディスク」に敗れた東芝は、3月に撤退した「HD DVD」に代わる戦略商品と位置づけ、巻き返しを図る。
映像ソフトの画質は現行DVDの約35万画素に対しブルーレイなどのハイビジョン映像は約200万画素と、現行DVDの約6倍も密度が高く鮮明な映像が楽しめる。
東芝は、現行DVDソフトの映像を、瞬時に高画質映像に変換できる新型LSI(大規模集積回路)を開発した。
これを使って、現行DVDからハイビジョン並みの映像を作り出すことに成功したという。
東芝は、西田厚聡社長がブルーレイ対応機は発売しない考えを表明している。
現行のDVDプレーヤーに新型LSIを搭載した新型機を、ブルーレイのプレーヤーより安い価格帯で販売する方針だ。
後発のブルーレイよりも圧倒的に豊富な現行DVDのソフトを高画質で見ることができる点をアピールしていく。
高画質DVDの規格を巡っては2002年以降、東芝が主導する「HD DVD」と、ソニーなどが推進するブルーレイの2陣営が世界標準を争った。

現行DVDソフトは大量に世の中に出回っていますから、この技術が本当にハイビジョン並みの映像を実現するのであれば、同タイトルをブルーレイで買い直すという需要がなくなることは想像に難くありません。
下手をするとコストを考えて今後も現行DVDを中心に据えるメーカーも出かねず、ブルーレイ陣営としては看過できない動きであるとともに、自らの首を締めかねない同様の機能を搭載したプレーヤーの発売には躊躇することも考えられます。
この技術が東芝がブルーレイ機種を発売しないと発言している自信の裏付けであり、かつブルーレイ陣営への意趣返しなのかもしれません。

しかし消費者としては非常に喜ばしい動きではあります。
綺麗な画質さえ確保できれば現行DVDであってもブルーレイであっても関係のない話で、むしろコスト面を考えれば現行DVDの方が歓迎できます。
DVDソフトという表現が引っかかりますが、同じ技術はHDDレコーダーにも搭載するでしょうから、DVD-Rなどに焼いたSD画質の資産の延命にも繋がると思われます。
願わくば東芝なのですから殻付きDVD-RAMを置き去りにしないこと、これだけは忘れないようお願いしたいと思います。