電脳筆写『 心超臨界 』

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( ウォレン・ベニス )

黄土高原に緑を復活させる――山中典和

2024-07-03 | 09-生物・生命・自然
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黄土高原は3千年前から傾斜地の森林を切り開き、山頂まで畑に変えたことで保水力が低下し、砂漠化が進んだ。他の地域では放牧のし過ぎや地下水のくみ上げすぎによる塩害で砂漠化をまねくことも多い。


◆黄土高原に緑を復活させる

「強引な植林、逆効果に」鳥取大学乾燥地研究センター 山中典和・助教授
2006.03.05 日経新聞(朝刊)「地球号は今」(48)

「一日に7㍉の雨が降っても川に濁流が流れ込む。ちょっとした小雨でも洪水につながる」

中国・黄土高原の緑化に協力する鳥取大学乾燥地研究センターの山中典和・助教授は砂漠化の危険をこう強調する。

小雨が降っただけで延安市内の川が濁流となり、洪水となったことを目撃したのだ。緑がなくなる砂漠化が進行すると土壌の保水力が著しく低下する。降った雨は一気に川に流れ込み、洪水をまねいた。

雨量が少ない乾燥地は地球全体で60億㌶と陸地の4割を占めるが、その2割はすでに砂漠化している。残りの乾燥地も砂漠化の恐れがある。正確な観測データはないが、四国と九州を合わせた面積が毎年、砂漠化しているとの見方が強い。

砂漠は初めから砂漠だったとは限らない。雨量が少ない草原や森林を人が開発して砂漠化させているケースが少なくない。

例えば、黄土高原は3千年前から傾斜地の森林を切り開き、山頂まで畑に変えたことで保水力が低下し、砂漠化が進んだ。他の地域では放牧のし過ぎや地下水のくみ上げすぎによる塩害で砂漠化をまねくことも多い。

山中助教授らは黄土高原に緑を復活させようと挑戦している。「単純に木を植えればいいわけではない」と指摘する。緑化によく使われるニセアカシアの木を植えたところ、数年経過すると立ち枯れが目立ち始めたという。

苗木が入手しやすく成長が速いニセアカシアは、森林の再生を進める木として代表的。しかし乾燥地はその成長の速さが逆にネックとなることがわかってきた。

延安市近辺の黄土高原地域は、年間5百㍉と日本の3分の1にも満たない降雨量しかない。大面積にニセアカシアを植えると成長を支える水の供給が追いつかないのだ。強引な植林では、かえって事態を悪化させる。

現在はリュトウナラという地元の樹種で緑化できないか、研究を進めている。成長が遅い半面、水の消費量は3分の2程度で済む。「灌漑(かんがい)設備などが要らず、大きな資金を投入する必要もない」(山中助教授)

ただ緑化には大きな壁がある。原因である放牧や農作をどうやめさせるかだ。例えば中国では政府が農民の所得を保証しているという。「代替の収入を得られるようにしないと持続可能な緑化に結びつかない」と山中助教授。砂漠緑化は経済成長と環境保全の両立を人類に突きつけている。

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