電脳筆写『 心超臨界 』

悲しみは二つの庭を仕切るただの壁にすぎない
( ハリール・ジブラーン )

こころの一冊 《 「ジェリコの夏」――坪内啓子 》

2024-05-11 | 07-宇宙・遺伝子・潜在意識
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
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■超拡散記事『榎本武揚建立「小樽龍宮神社」にて執り行う「土方歳三慰霊祭」と「特別御朱印」の告知』
■超拡散『南京問題終結宣言がYouTubeより削除されました』
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  人生は良書だと思う
  深入りすればするほどより豊かな意味が見えてくる
  ( ハロルド・S・クシュナー )
  I think of life as a good book. The further you get into it,
  the more it begins to make sense.
  ( Harold S. Kushner, American rabbi, 1935- )


ドーシの両親はすでに亡く、6歳年上のルーシ姉さんが働いて、なんとか生活を支えています。都会の環境がドーシの健康に悪いことを心配する姉さんは、2週間の田舎での健康的な夏休みを無料で提供するフレッシュ・エアー基金に申し込みます。


「ジェリコの夏」
 【 ジョハナ ハーウィッツ (著)、メアリー アゼアリアン (イラスト)、BL出版 (2001/7/1) 】

少女はぐくむ「新鮮な空気」―― 福井市立図書館・坪内啓子
(「こころの一冊」07.07.20 日経新聞(夕刊))

1910年の夏、ニューヨークに住む少女ドーシが、バーモント州の田舎町ジェリコで夏休みを過ごすことになるところから物語は始まります。

ドーシの両親はすでに亡く、6歳年上のルーシ姉さんが働いて、なんとか生活を支えています。都会の環境がドーシの健康に悪いことを心配する姉さんは、2週間の田舎での健康的な夏休みを無料で提供するフレッシュ・エアー基金に申し込みます。

ドーシは、持っているだけの着替えと、自分を励ますための家族写真と、クラスみんなの寄せ書き帳、図書館で借りた新しい本、ペンとインク、先生にもらった白紙の本をカバンに詰め、不安と期待を胸に汽車に乗ります。

正直で考え深く多感な12歳の少女が、何もかも初めての生活の中で、宗教、習慣、貧しさと裕福さの違いなどに戸惑いながらも成長していく様子が、少女の日記という形で素直な心情でつづられていきます。

さてドーシを待っていたのは、貧しいニューヨークの生活では考えられない田舎の暮らしぶりでした。

豊かな自然、広い農場、たくさんの家畜やおいしい食物。受け入れ先の家族は、飾り気のない温かな人たちで、歓迎してくれますが、一番年の近いエマとは気持ちがすれ違い、うち解けることができません。

ところがエマの不注意で大切な本が水浸しになり、ドーシは悩みますが、数日後に起きた隣家の火事の体験が、ドーシの心境を大きく変えました。豊かに見える田舎の生活も、都会と同じ不安を抱えていることに気付いたのです。

物語の中で印象深いのは、実在の人物との再会でした。本欄で紹介したことのある雪の写真家ベントレーが、ジェリコでの隣人として登場するのです。ベントレーは、フレッシュ・エア基金の熱心な支援者だったとのこと。

新たな角度からの発見はその人の魅力が増すようでうれしいことでした。
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