電脳筆写『 心超臨界 』

リーダーシップとは
ビジョンを現実に転換する能力である
( ウォレン・ベニス )

人を育てる――藤尾秀昭さん

2016-11-05 | 03-自己・信念・努力
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特集「人を育てる」藤尾秀昭・編集人
【『致知』http://www.chichi.co.jp/ 2016年12月号、p13 】

人生には不変の原理が二つある、といつしか思うようになった。一つは、人生は投じたものしか返ってこない、ということである。人生に何を投じたか。その質と量が人生を決定する。

もう一つは、人生は何をキャッチするか。同じ話を聞き、同じ体験をしても、そこからキャッチするものは人により千差万別である。キャッチするものの中身が人生を決める。

教育もまた、この二つの原理が相俟(あいま)って成就する。

その意味で、最近二人の方の話に心を揺さぶられた。

一人は円覚寺(えんがくじ)の横田南嶺管長。弊社主催の後継者育成塾で話されたことである。

禅門では公案を与え、それに答えをさせる禅問答によって弟子を悟道(ごどう)に導いていく、という。一つの公案に対して4千、5千ある禅語の中から一語を選び、その公案の答えとするのである。与えられた公案をパスしなければ次の公安に移れない。1年でも2年でも同じところに踏み止まらなければならない。

横田管長は20年、この禅問答を繰り返し、35歳の若さで老師と呼ばれるようになった。その日々の中で、横田管長は一つの気づきを得た、という。それは姿勢が大事、ということである。

腰骨を立て、臍下丹田(せいかたんでん)に力を入れ、呼吸を整える――これは坐禅と同じ姿勢である。この姿勢で禅語を探すと知恵が活発に働き、4千、5千の禅語の中からこれだという一語が閃いてくるのだ。姿勢が崩れていると、ピタッとくる一語はまず閃かない。

横田管長はこう話され、ある将棋の名人の言葉を紹介された。

「名人クラスになると、実力はほとんど差がない。勝敗を分けるのは姿勢だ」

この話には深く感ずるものがあった。姿勢とは単に身体の姿、形のことだけではない。身体の姿勢は心の姿勢の反映である。そして、心の姿勢とは心がけ、心構えのことである。

二人目は、本号の表紙を飾っていただいたシンクロナイズドスイミングの日本代表ヘッドコーチ井村雅代さんの話。

本号でも人を育てる要諦を縦横に語っておられるが、オリンピックから凱旋直後、NHKの取材に答えた言葉がいまも鮮烈である。

「私と一緒に練習して、それで、ああ厳しい練習が終わってよかった、というような意識のレベルでは絶対にメダルは取れない。大事なのはその練習の後、では自分は何をするかを考え、さらに自分で練習するような人でなくてはメダルは取れない」

人を育てるには何が大事かを知悉した人の言葉であろう。

イギリスの18世紀の歴史家ギボンの言葉がある。

「あらゆる人は二つの教育を持っている。その一つは他人から受ける教育であり、他の一つは、これよりももっと大切なもので、自らが自らに与える教育である」

自らが自らに教育を与える――一人の人間をしてそういう意識にまで高めることこそ、人を育てる神髄ではないだろうか。

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