ちょいスピでセラピー的なKizukiの日々

色んな世の中の出来事、セラピーなどから気付きを得て、ありのままの自分に還ることを目指して生きてます。

街再開発へのそれぞれの思い

2010-04-20 07:56:00 | 身辺雑事

わが街柳が瀬は、かれこれ20年以上も前から再開発の計画が持ち上がっては消え、また持ち上がっては消え、を繰り返しています。

何でそういうことになるのか、というと、対象区域の住民の意見がまとまらないからです。

そりゃあそうですわな。

栄のど真ん中とは違って、岐阜のいちばんの繁華街(これも、もう怪しいけどね)とはいっても、そこは店舗であり、そこに住んでもいる、という人たちでひしめいている。

そしてどこの街でも面している問題、高齢化がここでも街の活性化を邪魔している。


つまり、年をとって、自分の土地、自分の店で気ままに商売をやっている人は、再開発なんてしてもらわなくてもいいんです。

借りている土地じゃないから、毎日の上がりはそのまま自分たちのポケットへ。

サラリーマンならとっくに退職しているような年齢で店をあけているのですから、もう1人でもお客さんがあれば儲けもん、というような道楽商売の域に入っているような人たちです。

ヘタに再開発で大型商業施設にあわせて、年間休日なし、朝は10:00~夜は10:00まで店は開けているべし、なんて規則になったらたまったもんじゃない、というわけです。

その最たる代表がうちの父親というわけですわ。

80歳をこえた彼の生きがいが「生涯現役」。

客の迷惑かえりみず、勝手気ままな商売を続けております。

そんななか、私はある日、同級生で、友人で、近所のよしみで、かつうちの両親がやっている店がある町内の発展会の理事長をやっているという福井君から連絡を受けました。

「ちょっと再開発の話でえっちゃんに聞いてもらいたいことがあるんだけど、出てこられる?」

私は、てっきりうちの父親は耳が遠くなってきているので、話してもラチがあかないから、娘である私のほうに聞いておいてもらったほうが話が通りやすい、という意味で呼び出されたのだ、と合点し、は~い、と出かけていきました。

せいぜい福井君と町内会長さんから話を聞くだけ、と思って出かけた私は、なんだか様子が違うのにびっくり。

「これはどうも、わざわざおこしいただきまして。」とうやうやしく差し出された名刺には、市の職員の方2名と、再開発事業を受け持っているコンサルタント会社の社長さんの名前が記されていました。

「えっ、何 ? わたし、福井君の話を聞けばいいんだと思って気軽に来たんだけど。」と言うと、市の職員の方が、「イヤイヤ、それで結構なんですよ。ちょっと今までの再開発についての道程をお耳に入れておいてもらおう、と思っただけでして。」と説明がはじまりました。


説明そのものは別に今まで知っていることから何も進展があった話ではありませんでした。だから、何のために私だけ個人的に呼ばれたのだろう・・?という疑心暗鬼な気持ちを抱えたまま、「はぁ・・、はぁ・・」とただ聞いていましたが、そのうち、彼らの意図するところがようやくわかりました。

再開発にあたっては、その対象区域の住民全員がひとまず「再開発を行うということに対しては賛成だ」という意見がまとまらないと、次へ進めないのです。

内容は一切関係なし。どういった再開発になるかはわからないけれど、とにかく「今のままではだめだ」という方に1票はほしい、というわけですね。

でないと市も協力のしようがないし、助成金もおりないし。

そこで、再開発に「賛成か反対か」のアンケートをとったところ、どうやらうちの父親は反対のほうの立場にいるらしいのです。

これは私は初耳で意外でした。

始めのほうで述べたようにうちの父親のポジションからすると当然反対でしょうが、うちの父親はコトを荒立てるとか、大勢に交わらず1匹狼を貫く、とかいうことが何より嫌いで不得手。

コトを荒立てることになったり、自分ひとりだけが違う意見で目立っちゃうくらいだったらいくらでも自分の意見なんて引っ込めるタイプなんです。(こんな父親を反面教師として、私はけっこう1匹狼が好きですね。これで、けっこう波風たててきましたよ、わはは。)

ずっと前も、「自分の生活だけを考えたら今のままでもう結構だけれど、これだけ柳が瀬が地盤沈下して、このままでいいわけはないだろうなぁ。」とは言っていたので、私はてっきり大勢に従って賛成しているものだとばかり思っていたのです。

再開発には時間がかかります。

条件やらが変わるたびに住民の意思を確かめねばなりません。

市の職員の方の、「3年ほど前に同じ意味のアンケートがとられたときには『賛成』だったのに、今年になってもう一度アンケートをとったら、お父さま、撤回されたんですよ。」の一言で、私も父親の意図はわかりかねますが、市の方がわざわざ足を運んでこられたわけはわかりました。

私は福井君に尋ねました。

「今、反対している人ってどれだけみえるの?」

すると福井君は、「まぁ、一桁やな。」と答えました。

ふぅん。その一桁のなかにうちの父親がいるわけかぁ。

「わかりました。すると私が今日呼ばれた役目というのは、父親にどうして反対しているのかを聞き出すってことですね?」と言うと、市の職員の方は大慌てで顔色を変え、

「め、めっそうもない! そんなことはしてくださらなくて結構ですぅ。」と顔の前で手を振りました。

あぁ、そうか。

こういう過激な言い方をすると、あとあと市の職員の人たちの責任問題になっちゃったりする可能性を恐れているのだな、と気づきました。

でも、まぁ、そういうことなわけよ。

でも、父親に反対の理由を訊けば、「なんでおまえがそんなことを知ってる?」ということになり、私が市の人たちと会って話したということを暴露せねばなるまい。

まず、そんな話でわざわざ訪ねていくこと自体が大仰でおかしいし・・

まぁ、時を待って「そういえばさぁ、」なんて軽いノリで訊いてみるしかないでしょ。

というわけで、その場はあくまでも私が今のところまでの再開発の進行の説明を受けた、ということで終わりまして。

その夜、私は、「今日、こういうことがあったんだよ。」とダーリンにこの話をしました。

するとダーリンは、「もし立ち退いた場合は、坪あたりいくらっていう提示を市はしてるんだろう?」と言いました。

「さぁ~、それは聞かなかったけれど、はっきりしたことは決まってないんじゃないの。」と言うと、

「でも、それを言わないと、地権者としてはこのまま店を続ける気になるのか、もうそれなら立ち退こう、と思うのか決断できないだろうが。」と言います。


まぁ、最終的にはお金かもしれないけれど。

でも、ダーリンといろいろ話して、私は気づきました。

私は、再開発に対して、あまりにも住民のほうに意志があるべき、と思っていたのです。

「このままではいけない。もっと活気のある商売がしたい。そのためにはこういう街になってほしい。ひいては市にこういう協力をお願いしたい。」というように。

だけど、考えてみれば当たり前のことですが、市は市で、街の顔でもある(まぁ、これもずいぶん形骸化してますけど・・)柳が瀬をどうしていきたいのか、という意志をやはり、示さねばいけないでしょう。


でも実際には、住民は住民で他力本願で、「このままじゃいけないことだけはわかっている。でもどうしたらいいのかは市のほうが案を提出すべきだ。」という姿勢の人が多いようですし、市は市で、「こちらはあくまでもいま住んでらっしゃる住民の方々を重視したいと思っていますので、そちらが先に私たちはこうしたい、なりたい、という意志を表明していただかないと、お手伝いのしようがありませんね。」という態度ですし、両方とも打ってでない、クリンチばかりがやたら多いボクシングの試合みたいなことになっているわけです。

これではお互いが減点をくらうだけで、得点がとれないので、ジャッジのしようもない試合になってしまうだけ、というのが現状でしょう。

ミーティングのとき、私がぶっちゃけた本音を言ったために、最後にコンサルタント会社の社長さんがやはり本音を言ってくださった言葉だけが胸に沁みました。

「私は、名古屋の国際センターのあたりの出なんですよ。あそこに大きなビルが建って開発されることになる前、同級生のやつらは全員、こんなところにいてもどうもならん、と言って、他の土地へ移ってしまいました。あそこで頑張っていたら、みんなの拠点ができたのに、またすぐに集まれたのに、という思いがあって、こういう商売をはじめたのです。」

福井君が言いました。

「えっちゃん、親父さんが引退したあと、ここで店やればいいのに。」

「でも、私にはほかにやりたいことがあるもん。」

「それをここでやればいいじゃないか。」

「う~ん、でもお店としてやるならもうひとりスタッフを雇わなくちゃいけないことになるし、人を雇ったら経営的にはもう何のためにやっているのかわからないことになっちゃうだろうから・・・ 難しいね。」

「そうか・・」

でも、柳が瀬がこういう街だったらいいのに!というところから発想すればいいのなら、逆に夢が広がります。

自分が店やるかどうかは置いといて、そりゃあ、「ヒーリングビレッジ」でしょう!

ここへこれば、いろんな癒しの店がいっぱい詰まっている、っていうようなところが私の理想郷。

エステもあり、マッサージもあり、ヘアサロンもあり、ネイルもあり、温泉もあり、ヨガスタジオがあり、カラーセラピーもあり、リフレクソロジーもあり、いろんな種類の占いもあり、自分の家ではそこまでこだわって手かけられないよ、というオーガニック食材を使ったスローフードの店あり・・・

そんなストリートのど真ん中に泉かせせらぎがある、っていうのが私が思い描くステキな街。


そんなことを提案したら、市がそれに向かって動いてくれるならそりゃ、私もひと肌脱いでもいいわよ。(脱ぐなよ、って声が・・はいはい、腕まくりくらいにしておきますわ。)

でもあながち、夢物語ではないよな。

1から出直しの再開発なんだから。

どちらにしても、住民が夢をぶつけ、それに対して市が夢をぶつけ、お互いの夢をぶつけ合ったところで、調整していく、っていうのが美しい再開発のあり方ですよね。

是非、今後その方向で進んでくれることを望みます。っていうか1枚かむかぁ。

どうなの、わたし?




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