ちょいスピでセラピー的なKizukiの日々

色んな世の中の出来事、セラピーなどから気付きを得て、ありのままの自分に還ることを目指して生きてます。

ほんの一言の言葉で気付くときがある

2010-04-13 07:45:00 | 身辺雑事

先日、ある記事を読んでいたときのことです。

その記事とは、一言で言ってしまえば「世代間ギャップ」についてのものでした。

世代間の意識のズレについては、もう語りつくされたか、というほどいろんな記事やらコメントやら、発言やらがあります。

「社会が違うから仕方ないのではないか」という論調のものから、「かりに世代間でのギャップというものが存在していたとしても、それを乗り越えたもっと人間としての芯に触れるコミュニケーションをとっていけばそんなものはものともしないはずだ。」という論調のものまでさまざまです。

でも、どれを読んでも聞いても私にはしっくりくるものはありませんでした。

それが、このときは、「なるほど、そこだったのか!」とピンときました。

その記事では、「現在40代後半から50代にかけての人たちというのは、世の中が高度成長期のときに育った人たちである。だから、『頑張れ』とハッパをかけられることに慣れているし、実際に自分で自分にも『頑張る』ことを強いてきた。またそれで実際に頑張れば、頑張っただけのものが必ず見返りとしておとずれる、ということを素直に信じていられる世代の人たちだ。」とありました。

ふむふむ。ごもっとも。

これ、私自身もときどき言うことです。

それどころか、以前にこのブログでも知り合いの50代の女性が、「今は、『頑張らない』とかいう本まで出ちゃって、頑張らないことがいいことみたいに言ってるけど、あれ言われるとすごくストレス。キモチよく頑張らせてほしい。」と言っていた、という話を書いたこともあるくらいです。

私には、同世代として、この女の人の言うことがとてもよくわかるのです。

で、記事は、次に20代の若者について論及してありました。

20代の方には申し訳ないですが、私たちからして20代という人たちをあえて十把ひとからげにするならば、「素直でへんにものわかりがいい。言ったことはきちんとやる。しかし、逆に言えば、言ったことしかやらない。」という世代と言うように受け取っています。

さて、そんな20代がどうしてそんな20代になったのか、ということについて記事では、

「今の20代の人たちは、すでに少子化となり、ある程度豊かになった親からいろんな習い事をさせてもらった世代です。そして高学歴化=社会での成功者の幻想が崩れ始め、本当の幸せって何?ということを考え始めた親世代が、それらについて『嫌なら無理してやらなくてもいいのよ。』『いつだって辞めていいんだからね。』と言いきかせてきた、というわけです。つまり、親世代としては、『人生何度だってやりなおしはきくんだから』とか、精神論、根性論の虚しさを肌で体験してきたので『嫌なことを苦痛を感じながらやるのは単に時間の無駄だから。好きなことにまい進していいのよ。』と言う意味で言っているのですが、実際にはこどもはそんなふうには受け取らない。常に『がんばらなくていいのよ』と言われてきたわけだから、ハナから頑張り方を知らないのだ。」というようなことが書かれていました。

このなかの

「嫌なら無理してやらなくてもいいのよ。」

「いつでも辞めていいんだからね。」

という言葉に私は、はっとし、ようやくメルトダウンするかのごとく20代の世代とのギャップの芯に迫れたように感じたのです。


この言葉自体、世の中にはいくらでもあふれています。けっこう、手垢の突いた表現でしょう。

でも、私はこの記事で初めて気付いた。

20代がいつも、いつもこう言われて育ってきた、と言われて初めて気付いた。

というのは、これを自分の身に置き換えてみたら、と考えたのです。

小さい頃から「継続は力なり」とか「持続力を養え」とか「嫌なことがあってもとりあえず我慢して頑張ってみろ」と言われ続けて育ってきた世代です。

いまの20代とは真逆です。


振り返ってみると、「継続」「持続」「我慢」のおかげで培えたものもいっぱいあります。

反対に、あのときに「嫌ならやめてもいいのよ。」と親が言ってくれていたらどんなにラクだっただろう、と思うこともあります。

だから、一概に私たちの時代の「継続」「持続」「我慢」のほうが正しかったとか間違っていた、とかでは論じられるものではありません。


けれど、ひとつだけ、これを「嫌ならやめてもいいのよ。」と翻されていたら、ショックだったろうな、と思うことがあります。

それは、「仕事」と「結婚」です。

私は、「女だから、いい男の人を見つけて結婚することに一生懸命になればいいのであって、自分ひとりで生きていこうなんて考えてちゃだめよ。」なんていう育てられ方をされていません。

常に「女であれ、男であれ、仕事をして、自分の食い扶持ぐらい自分で稼いでいくのは当たり前」と言って育てられてきました。

そして「その延長線上に一緒になりたい人がいたら結婚もいいけれど、別に結婚を“永久就職”なんていうのは古い時代の産物だからね。結婚に逃げ込もうという考えはダメだよ。」とつまり、結婚だってしてもしなくてもどっちでもいいものだし、結婚したから、という理由にならないような理由ですぐに仕事をやめたりするのはもってのほかだよ、と言って育てられてきたのです。


これは私の世代の人たちがみなそうであったはずだ、ということではありませんが、ちょうど女性の社会進出が高らかに市民権を得ようとしていた時代ですから言い方やプレッシャーの与え方の大小はあるでしょうが、「女は結婚が花よぉ。」といって育てられたと言う人は少ないんじゃないかと思います。

その価値観は脈々と今もわたしのなかに根付いています。

そんなふうに育てられてきたのに、もしあるとき急に、

「そんなに仕事なんて頑張らなくてもいいのよ。早く結婚することを考えなさい。」と親から言われたとしたら、どれだけびっくりし、混乱したことでしょう。(幸いなことにそんな生易しい言葉をかけてくれるような親ではありませんでした。)

それまでの生涯を根底からくつがえされ、否定されるような言葉に感じたことでしょう。

実際、私には、今も心に残っている親の一言があります。

あるとき母親が急に、

「お父さんはね、あんたに勉強なんてできなくてもいいから心優しい女の子に育って欲しいって言ってたんだよ。」と言ったのです。

そのときの前後のシチュエーションは覚えていませんが、これには私は口あんぐりでした。

アンタ、今更何言ってんの?って感じ。

母親のそのときの口調を思い出すと、彼女としては初めて私に「心」の話をしたんだ、というつもりだったかもしれませんが、私はそれまでの私を「全否定」されたように感じたのです。

彼女のそれまでの指導は、「頑張らなければいけない、と自分でもわかっていることは、頑張って、それなりの結果を出せ。」でした。

学校の勉強は頑張らなくてはいけないこと。

そこまでを納得して文句ないなら、頑張った結果、こんなことがわからないなんてありえないでしょ? つまり、こんなことがわからないってことはアンタ、頑張ってないってことだよね?という追い込み方だったのです。

私はそんな親に追い詰められないように、ある程度学校の勉強も頑張りました。

それを今更、「勉強はできなくてもいいから~」って何それ?

それ、頑張らなくてもいいってことだよね?

なに180度方向転換したこと言ってるの?という思いだったのです。

これは「仕事やめて結婚しなさい。」と言われたのと同じくらいのショックだったろうと思います。

第一、「勉強できなくてもいい」ということと「心優しい女の子」というのを対比させるってどうよ?

世の中には「心優しくて勉強もできる」って人がいっぱいいるでしょうに。

母親としては逆に心を開いた会話を繰り出したつもりだったのに、冷め切った様子の私に、「わが子ながら、この子とはどうやってコミュニケーションをとっていいのかわからない。」と心を開いた親子の会話というものをするのをあきらめた最初だったかもしれません。


今の若い人にとっての「頑張れ」は、私が自分の立場に置き換えてみればその反対の「頑張らなくてもいい」や「勉強できなくていい」「仕事できなくていい」と言われたときのショックに匹敵するようなことなのだな、とようやくわかったのです。


たった一言の言葉や言い回しで、ふっと気付くときってありますね。

それが今回私にとってはこの“親から「嫌ならやめてもいいのよ。」と言われつづけて育った世代”というフレーズでした。

これを考えることによってずっと忘れていた母親に言われてショックだった発言も思い出しました。

これも、タイムラインのヒーリングをやっているから気付き、記憶がよみがえったことなのかな~

でも、何も古傷をもう一度わざわざ開いた、という感覚もなければ癒しなおさなくてはいけない、という気負いもない。

ただ、気付けた、ということだけがうれしい。そんな感覚です。

オーラソーマをやっててほんとうによかった、と思えるひとときでもあります。




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