ちょいスピでセラピー的なKizukiの日々

色んな世の中の出来事、セラピーなどから気付きを得て、ありのままの自分に還ることを目指して生きてます。

身近で垣間見た「ほんのちょっとの差」

2010-04-07 07:56:00 | 身辺雑事

会社の社長から、社長の郷里である鳥取のお土産をいただきました。

社長はふるさとの実家でひとりぐらしをされているお父さまを時々訪ねるため、1年に23度里帰りをされます。

そして、そのたびに私はこの恩恵にあずかるわけです。

Photo いつも、いただくもの・・・ それは、この板わかめ!

ずいぶん食べちゃってから写真を撮ったので、すかすかですが・・・

決してこれを水に戻してお味噌汁の具なんかにしてはいけません。

これは軽くあぶって(そのままでも十分おいしいけど)、そのままパリパリとお酒のおつまみなどでいただくのが一番です。

けっこう塩辛いんですが(ちなみに余談ですが、最近誰もが、「しょっぱい」って使いますね。あれ、私、抵抗あるんですわ~。以前は、あぁ、関東地方の人って、塩辛いってことをしょっぱいって言うんだな、と思っていましたが、今は全国的に「しょっぱい」の方が市民権を得てきたみたいですよね。私はどうも、しょっぱいと言われると塩気が強い、というよりは、「酸っぱい」って言われてるような気がしちゃうんですよね~ 語感のせいか。)、その塩辛さは海そのものの塩辛さ。

そして、海藻のもつミネラルの味、って感じでもうたまりまへ~ん。

でも、調子こいて食べ過ぎるとわかめや昆布などはおなかに入ってから膨れますから、胃を壊しますよ。

私は一度袋の2分の1ほどをいきなり食べてしまったことがあって、あとで、胃が気持ち悪くなっちゃったことがあります。

そして、この袋をみてください。

Photo_2 「鷲見律子」の文字。

「伊藤忠三郎商店」とかいうような、結構大きい会社でも昔ながらの、創業者の名前がそのまま会社の名前になっているようなところはありますが、こちらは商店なのか、合名なのか、合資なのか、ひょっとすると株式なのか、そんなことはものともせず、ただ一言、「鷲見律子」。

Photo_3 商標登録です。

なんでも以前、「鷲見律子の板わかめはおいしいから」と言うことで偽物が出回ってしまったので、それを防ぐために商標登録をとったんだそうです。

「鷲見律子」ブランドは、同じサイズの、ほかのノーブランドのものに比べて300円高いんだそうです。

でも、「鷲見律子」のほうが売れる。
これ、いかに?

「どうして、鷲見律子さんのだけおいしいんだろうね~? ワカメそのものが違うのか、製法に何か秘密があるのか・・ だって、ワカメそのものが厚手で良質なものだ、ってんなら、鷲見律子さんが潜ってワカメとってます、って話じゃないでしょ? ワカメ漁の猟師さんたちが採ってるんでしょ? じゃあ、良質なものを持ってくる猟師から仕入れればいいだけだもんねぇ。材料を良いもの使えば、300円高い上代でもバンバン売れるなら誰だってそうしたいはずでしょ。ということは製法なのかしら? 製法ったってこれまたワカメ採ってきて干せばできるっていうようなシンプルなものだと思うんだけどなぁ。何がそんなに違うんだろう・・? う~ん、その秘密が知りたい!」

社長は笑いながら、

「そんなに言うなら、そこに堂々と電話番号が記載されているんだから、電話して直接聞いてみたら? でも、地元の天満屋百貨店の乾物売り場の人が言ってたけれど、毎年、時期が近くなると、天満屋のほうから“鷲見律子詣で”が行われるらしいよ。天満屋のおエライさん方が雁首そろえて、『あの~、今年はどれくらいの量をわが社に納めていただけるんでしょうか? なにとぞたっぷりとお願いします。』って頭下げるらしいわ。」といいました。

「へぇ~、すごいね。鷲見さん。ほんとに電話してみようかな。」

「電話したら、『ヘイ、鷲見律子です。』って、野太い男が出たりしてね。『“鷲見律子”っていう人なんて実在しませんよ。あれはあくまでブランド名ですからね。』な~んて言われたりして。」

「あー!! なるほど。そういうこともあり、かぁ。」

・・・と勝手に憶測し笑い転げたのでした。

でも、私は本気でした。

どうして私がここまで躍起になるか、というと、それは先日UPした「ユダヤ人大富豪による教え」の心臓部となるような法則、「ほんのちょっとの差が莫大な富の差となる」をまさに地でいっている、というのが「鷲見律子 板わかめの謎」かもしれないからです。

直接電話かけようという勢いでしたが、まずはネットで検索してみよう、と思い、「鷲見律子」で検索をかけたら、それだけでいきなり出てきましたわ。


「干物市場ドットコム  干物名人と呼ばれる職人達の最高級の手作り干物」というトップに現れたサイトを開いて、電話をかけずともすぐに疑問が氷解いたしました。


まずは、いたぁ~!! モノホンの鷲見律子、いきなりの顔写真で登場!
やっぱり、実在したんですね。鷲見律子さんという人物は。
単なるブランド名ではありませんでした。
予想どおりの「職人さん」って感じのおばあちゃんでした。

採れたて選りすぐりの新鮮わかめを使う、ということは当然のことでしたが、その後、まずは「洗い」という作業をします。文字どおり、とってきたワカメを冷水で洗うだけのことです。一見簡単そうな作業ですが、鷲見さんはこの「洗い」の作業が「板わかめの味を決める命だ。」とおっしゃるそうです。

なぜなら、この洗いの作業はワカメの表面をきれいにするだけではなく、味の決め手となるワカメについた海水をほどよく落として、ほどよく残す、という作業だからです。
ワカメを冷水にとると、表面に白い泡が浮かび上がってくるそうですが、これはワカメの旨み成分だから、全部落としてしまってはいけない、というわけです。

こういうところは、もう説明しようがない、職人さんの勘どころというやつでしょうね~
例えば、「重さをはかったとき、採れたてのときに比べて86%になったら、OK。」とかそんなもんじゃないんでしょうね~
機械化できない日本の味。いよっ。

洗いが終わると11枚丁寧に網の上に並べて干していくんだそうですが、これはひたすら根気のいる作業だそうです。
お昼までかかってほんの30枚しか干せないんだとか。

確かに袋詰めになった状態の板わかめは、網の上で干したときの形状でもう決まってしまうみたいですから、このときが勝負です。
今までに、自分でも旅行に行って、お土産売り場で「板わかめ」を見つけて、
「あ! なぁ~んだ。鳥取まで行かなくても売ってるじゃん。」と買ったことがあるのですが、なんだか違う・・・

なにが一番違うか、っていうと、やっぱり、袋にはいっているワカメの「部分」のバランス。
これは私だけの好みかどうかわかりませんが、ワカメの茎のところがおいしいんですよぉ。ちょっと堅いけれど、でも歯ごたえや味わいがやわらかいところとは違ってしっかりしてる。
茎ワカメとか芽カブが好きな人ならその感じ、たぶん、わかっていただけると思うんですけれど。

それが、「鷲見律子謹製」は、ほどよく、バランスよく投入されている。
袋の「上のほうばかりに入っている」ということもなければ、「下のほうばかり」ということもなく、実にバランスよく干した状態で袋詰めされている。
そのおかげで、「う~ん、うまい。ここでそろそろやめておかなきゃ・・ あっ、でも、もう少し食べるとまた茎の部分があらわれる。どうしよっかなぁー、あそこに到達するまでもう少し食べたいな~」と気付いたら「あらま、こんなに食べちゃってました」という「やめられない、とまらない、かっぱえびせん」(こりゃまた古くてすみません)状態なんですよ。

だけど、一般的なやつはけっこう葉のやわらかい部分が多くて、ものたらない。
やわらかい部分ばかりだとさっとあぶったときも、すぐに焦げ臭い匂いがついちゃうでしょ。あれが、イマイチ。
ほんと、食べる人の心をにくいほどつかんでるんですよ、鷲見律子。

「洗い」にしても、「干し」にしても、誰もが一生懸命まねしようとすれば、できないことではないような気がする。
でも、ほんの少し何かが違う・・・
それは鷲見おばあちゃんの、「おいしいものは、最高においしい状態で食べさせてあげたい。」という人に対する愛情、ワカメに対する愛情でしょう。

ビジネスと割り切ったら、「干し」に何時間もかけてたった30枚、なんていうものは効率が悪すぎる、とすぐに工場のラインからオミットされてしまうことでしょう。
でも結果的に、売り場に並ぶと「鷲見律子」さんのもののほうが飛ぶように売れる。
あまりによく売れるので、品切れ状態で、「限定○個入荷」とか「おひとりさま○個まででお願いいたします。」なんて状態。
こりゃあ、職人冥利につきますわなぁ。

やっていることはほんのちょっとの差なのでしょう。
でも、そのほんのちょっとの差が、雲泥の売れ行きの差、人気の差、売上の差となって表われる。
「ユダヤ人大富豪の教え」で書いたように、野球選手の3割打者と25分打者の年俸が雲泥の差であることがあたりまえのように、鷲見さんのものだけが、こうして袋に「鷲見律子」という登録商標を与えられるようになったのです。

でも、この「ほんのちょっとの差」を作り出すためには、「ほんのちょっとの努力」ではおっつかないことはもはや火を見るより明らかです。
それでも精進できるかどうかは、「ほんとうにそれが好きだから」「人の喜ぶ顔が見たいから」という気持ちがどこまで人より強いか、にかかってくるのだ、と思います。

う~ん、板ワカメの職人の世界。ちょっとだけ垣間見ました。勉強になりましたぁ。
そして私もオーラソーマの世界で、何とかして人より「ほんのちょっとあの人は違う」といわれるように精進してまいりたいと改めて思いました。




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