ドラマの「HOTEL」というと、高嶋政伸が「姉さん、事件です。」というのを思い出しますが、こちらのドラマは「HOTEL -NEXT DOOR-」というタイトルで、主演はディーン・フジオカ。一応は「原作:石ノ森章太郎」となっていて、舞台もホテルプラトン。しかし、話は別物です。
連続ドラマWで全六話の放送で先日終了しましたが、結構面白かったです。実は高嶋政伸主演のテレビシリーズは見てないので、オマージュと思われるシーンがあったかはわからないのですが、松方弘樹が演じた東堂克生は村上弘明がやってて、もう故人という事で回想シーンとしての登場、高嶋政伸の役は息子と思われる人物が出ましたが、本人はまだどこかでホテルマンをしてるという話だったような。
ああやって見てると、ホテルで一生懸命働くプロフェッショナルな人たちはやりがいもプライドもあっていいなと思うのですが、今の日本で高級ホテルに泊まることは一般市民の娯楽なのだろうかと考えてしまいました。
ああいうホテルで働く人はフロントとかレストランとか各分野でおもてなしのプロを目指すのでしょうが、今の世の中で高級ホテルを訪れる人は一般市民ではないかもしれないとか思い、そういうお客様を相手にするホテルマンもある種特殊な職業となっているかもしれません。(考えすぎかな?)
日本の社会自体が非正規雇用が増えて時給も安ければ時給以上は働かないという意識が蔓延し、そうなると年収がいわゆる中間層に届かない人も多いでしょうし、なかなか高級なホテルに泊まって豪華な料理を楽しむってわけにはいかないでしょう。
私自身も、ここ何年かは泊まるといってもビジネスホテルばかりだし、観光で行っても地方のプチリゾートという規模のホテルしか泊まったことがないのでなんとも言えませんが、おもてなしされるのは気分の悪いものではありません。そういう意味で、ホテルへの憧れがないわけではないですが、そこはやはり財布との相談で難しいのが現状。
なにしろ世間はぼっちキャンプが流行るご時世ですから、「ホテルに泊まるのも楽しそう。」というのは心の隅でちょびっと思うだけでした。とはいえ、普段行かない世界を垣間見られたドラマではありました。そうやってストーリーとは違う部分を色々考えさせられるドラマでもありましたし、脚本もキャストも良く、全体の雰囲気もピリッとしてて見応えはありましたので、興味がある方は再放送の際にどうぞ。