半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

食と命の教室10周年同窓会

2023年02月01日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。この前の(土)に書いた内容とほぼ同じになりますが

 寒い日が続きます。節分までは寒の内と呼ばれるので1年でもっとも寒い時期ですが、青天だと空気が澄んで、眺めているだけでとても気持ちが良くなります。特に夕暮れの地平線は瑠璃色というのでしょうか、夜を運んでくる紺色と夕日の橙色がせめぎあう様、またその深く透き通るような様が美しいのです。そして夜空の星がこれまた美しい。寒い中でも美しさを感じるのは日本人ならではなのかもしれませんね

 さて、先日の土曜日は「食と命の教室」の10周年同窓会でした

 私の主催している教室の柱の1つになるのですが、おかげさま農場の代表であり我が師匠の高柳さんを教室長とした大人の寺子屋です。10年前はまだまだ無農薬や地球環境問題という事を口に出す人は変な人と思われるマイナーな存在でした。「食と命」という言葉も重々しく響く時代でしたので、参加者もガンになって食べ物と身体の問題を学んでいる方、近代社会の生き方や働き方に疑問を持つ方、看護士など命に関わるハードな仕事をしている方などが中心でした。

 少ない年は5人しか集まらない事もありましたが、2020年から一気に様相が変わり、1年先まで満席になるようになったのです。何度も書いている通り、温暖化による自然災害が日本にも訪れ、SDG'sやコロナが拡がった時期です。

 今ではオーガニックはもとより、環境問題を語ることがむしろ格好良いというのでしょうか、大切な事として認知されるようになりました。そんな中で、「食と命の教室」というタイトルも時代に合致したのでしょう。「名は体を表す」という言葉の通り、有機農業体験教室というよりは、「食べ物と健康、昔の暮らし、自然に感謝する生き方」などを学ぶ大人の寺子屋として、多くの方々が高柳さんのお話や生き方、暮らし方に感銘を受けています。

 今まで多くの方が参加しましたが、この10年で亡くなられた方もいるでしょう。また、同窓会に参加したくても親御さんの介護、職場のコロナの広がりなどで欠席の方もいましたが、そんな中で多くの懐かしい顔を見る事が出来ました

 それだけで率直に生きている事への感謝、ご縁の有り難さを感じる会になりました。本当に嬉しい時間でした

 夜20時頃まで残った方々と「若い頃は勢いでいけたけど、この歳になると食べ物や健康の事とか色々考えるよね~」という話になりました。人間も40~50歳代になってくると若さだけで突き進んだ頃と違って、周りの誰かや自分が病気になったり体調が悪くなったりしてきます。そこでようやく今までの食べ物や生き方に対して気づきや目覚めがあると思うのですが、そういった事を気さくに語り合える「場」となる「食と命の教室」は、まさに「大人の寺子屋」だな~と思います

 そして自然への感謝、ご縁への感謝が生まれてくれば、生かして頂いている事そのものへの感謝の念が沸いてきますよね。

 高柳さんは「人は誰もが食っていかなくては生きて行けない」「その命を繋ぐ食べ物を誰かが作ってくれている」「その食べ物も全て自然の恵み」「人間は自然に生かされている」「だからおかげさまなんだ」とずっと語ってきました。

 「そういったことを俺らの時代は当たり前に親から暮らしの中で教わってきたんだ。でも、今の人は教わっていないだろう?」と。だからこそ高柳さんのような昔ながらの日本人の暮らしを伝えられ得る存在は貴重だと思います。そのご縁を繋ぐ場として、できる限り長く続けていこうと思います

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