半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

ヤマト宅急便全国一斉値上げ

2017年09月28日 | 仕事の中で
ヤマト宅急便が10月1日から全国一斉値上げをします。

ヤマトさんに限らず、大手流通業者でまともに労働基準法に適合した仕事を全社員がしている、なんて会社は存在しないでしょう。

それが、いろいろ摘発され、ヤマトも舵を切った形です。

なんか、10年ほど前に私が在職していた会社を思い出します

イケイケどんどんの会社は、社員そのものが残業という感覚がなく、ただひたすら仕事を徹底的にやります。

最初の頃は、終電前に帰る人は「おっ、今日は早いね」なんて揶揄していたものです。

逆に会社に泊まるぐらいの方が仕事をしている感があって。

土日も家で仕事をするより会社にいてゆっくりたっぷり仕事をした方が月曜日からが楽で、よく出社していました。

そういったのは「組織風土」であって、あるいは営業など現場に出る「ライン部門」の感性であって、そういった人達の方が仕事が当然良く出来るのです。

中小企業しかり、経営者しかり、働きたいだけ働く、多少負荷がかかっても頑張ることで力がつく、というまさに体育会系のノリでした。

しかし、時代は変わり、22時には終業しなくてはならないということになり、22時に会社を出て近くのお店でご飯を食べながら会議をしたり。


そういったことは善悪でいえば悪なのでしょう。

しかし、実際に会社、あるいは世の中はそういった形で回っていました。

佐川急便も10年以上前は「稼ぐなら佐川だ」みたいな感じで、逆に睡眠をしていないで働いている自分に酔っている佐川社員もいましたね。

そんなところから時代は流れ、ブラック企業という名前が出始め、電通の事件などがあり、「まともな労働環境」「まともな会社」「まともな社会」に是正されるようになってきました。

確かに労働基準法にあった仕事がまともなんだと思います。

ただ、おじさんである私は昔が「懐かしいな~」と思うだけ。

そして過酷な職業の1つの流通、特に宅急便のヤマトさんもようやく一斉値上げに踏み切りました。

ヤマトの社長さんの言い分では、実は正社員不足ではないと言います。

ネット通販による宅急便の増加にあわせて、改革をし続けてきた。

特に、最初はドライバーがすべてをやっていたのを、後方支援部隊のパートさん部隊を作って、荷物を事前に仕分けし、ドライバーはその準備されたものを素早く荷積みでき、配達が出来るようになったり。

そういった「流通量の増加予測に対し、準備はしてきたつもり」だったといいます。


ところが、佐川がアマゾンから手を引いてしまった、と。

ヤマトさはアマゾンを蹴ったんです。
そんな仕事は無理だ、と。

それをやるといったのが佐川。

しかし、いざやってみて、やはり佐川が「できない」となり、アマゾンは宙ぶらりんになるところで、ヤマトに泣きついてきた。

ヤマトとしては受けたくないが、この業界のトップとして蹴るわけにはいかず、仕方なく受けた。

その結果、経営計画より圧倒的に物量が増えてしまった、と。


しかも、それを配達する正社員のドライバーが少ないのではなく、昨年の夏頃から後方支援をするパートさんの採用が間に合わなくなった、と。

飲食業が特にパート・アルバイトさんの人手不足ということで悩んでいますが、ヤマトも同じで、その結果、全体最適が出来なくなってきた、ということでした。


そして、全国一斉値上げ。


流通、とくに宅急便で仕事をしていた会社は大きな打撃です。

消費者がどう動くか次第ですが、宅急便代が生死を分ける現状。

宅急便代の値上げの仕組み、つまりどういった顧客にはどういった値上げをするか、その采配が上手くいった会社は生き残り、そうでない会社はビジネスそのものより宅急便の値上げで沈没していくでしょう。

そんな瀬戸際、そういった分水嶺のような10月1日の宅急便代の値上げです。
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