半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

最近の若い子

2017年09月15日 | 素敵な人・友人との時間
田畑をやっていると、また教室をやっていると、色々なご縁が出来ます。

3年前に「食と命の教室」に参加された二人組が、高柳さんの所に援農に来ました。

「やっぱりここはいいですね~。落ち着く」とか「悪いものが抜けていく」といった事を言ってくれます。

いつも田畑で仕事をしている高柳さんや私は「そうか」としか言えないのですが、都会暮らしどっぷりでもない2人でもそういうことを言葉にします。

農家というのは田畑にどっぷりです。
地域にどっぷりです。
仕事にどっぷりです。

でも自営業で自分で仕事が決めれます。
もちろん、自然相手なので、季節にあわせて、作物に合わせて仕事をしなくてはいけません。
それでも大きな自然の流れで「今年もまたこの時期のこの仕事がやってきた」という感じで、どっしりと構えています。

そんな生き方が、田畑を常にどっぷりでない方には、違って見えるのでしょうね。

と思っていたのですが、2人のうちの1人が横須賀から連れて来てくれた子は25歳。

若いのですが、自分なりの生き方をしています。

きっかけは2011年の東日本大震災だったそうです。

「自分たちは恵まれていて、食べるところも住むところも着るものも困ったことがなく生きてきました。これでいいのか、といった思いをずっと持っていたのですが、そこに東日本大震災が来て『このまま生きてはいけない』と思ったんです」


彼女はそう言います。

私も含めて集まったみんなでしばし、2011年で生き方をどう変えたかの話が出ましたが、農に携わる人、携わろうとする人は少なからず外からあるいは内からの差はあれ、生き方に影響を受けた人が多いです。

彼女もそう。

そして、めぐり逢いがあって旅に出たそうです。

そして、細かい経緯はわかりませんが、今は横須賀でNPOの活動で、田んぼを開墾し、食べ物を作り、子ども達に自然体験をさせる活動をしているそうです。

私がこの道に入る頃はそういったハシリだったと思いますが、年々加速していると思います。

その流れは、社会人になったものの心の奥底に「このままでいいのか?」と疑問を持ちながら生きてきた人が、回帰するように世界を変えようとしている流れ、もう1つは若者が最初から「物質的な豊かさではない世界の生き方」を選ぶ流れです。

私の周りだけのことかもしれませんが、今の20~26歳ぐらいは、そういった子が多くなった気がします。

つまり、大学生が単純に就職活動をするだけでなく、何か考えをもって大学の専攻を選び、そして道を農に関わることにしているんですね。

そういう意味で、おじさん、おばさん達が色々考え、時代を何とか変えないと、と頑張っているわけですが、既に地脈から表面に新しい流れが湧き出てきているんでしょうね。

知り合いとたまに話す時に「間に合うのか?」と言う人がいますが、私は「我々世代で完全に変わるのではなく、この流れは子ども、孫の代まで続いて、孫の代には変わっていると思うよ」と答えます。

70年かけて突っ走ってきた近代化は、70年かけて違うステージに移るのが自然です。

自分達の生きている間に世界が大きく変わると思うのも不自然ですしね。

と思いつつ、あぁ、時代は変わってきているな~、と思う今日この頃です
コメント
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