半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

TPPって何?まあ、その前に農業の問題を整理してみよう①

2011年01月19日 | 自分の時間
 昨年から、TPPっていうのが言葉としては飛び交っています。私もニュースとか新聞とか見てもイマイチよくわからないのですが、表面的な情報からは「農業を犠牲にして経済をとるのかどうか?」みたいな議論になっているようです。

 昨日の日経に
「TPPに6月ごろには明確に参加することになるため、その影響がある農業分野において、政府は『新規就農者に年間100万円、最長5年を助成する』」
といった記事が載っていました。

 政府は「新規就農者を何とか増やそう」という助成制度を打ち出したり、戸別補填をしたりする一方で、農業分野をグローバルな競争にさらしてみようとしています。はて、今後は農業はどうなっていっちゃうんでしょう?

 農が面白く、この分野に何かしらタッチしながら生きていこう、と思っている私は、今後の農業の行く末をイメージできないと、自分のポジションも明確に出来ません。

ということで、ちょこっと農業の、特に有機農業について色々整理していきたいと思います。

テーマは、
■国産野菜、とくに有機野菜ってこれから食べ続ける事が出来るの?■
って感じかな?

各章はこんな感じ↓

①農家は激減中

②企業が参入すれば大丈夫

③海外はどうなの?

④TPPでどうなるの?

⑤安心安全な野菜って?

⑥有機農産物は何で広がらない?

⑦未来にむけて、こんなのどうでしょう?



さて今日のテーマは
①農家は激減中

 私の会社には毎日農家さんが野菜を納品しに来ます。その中には新規就農した若手農家や、後継者もいます。でもそういった若い農家さんは、、、どうでしょう、全体の3割もいないんじゃないですかね?
 有機・慣行関係なく、日本全体の農家さんの平均年齢は大体65歳ぐらい。つまり、あと10年もたてば、日本の農家のほとんどが「農業を止める」んです。

 もっと具体的な例でいうと、千葉県の農業が主にしている農家さんの70歳以上の占める割合は平成17年時点で35.8%、60歳代は28.9%あわせると、なんと64.7%になるんです平成17年時点ですよ。。。

 全国の農家が平成17年では1963万戸あったのが、この5年で33万戸も農家を止めてしまって、今は1631万戸です。世の中のほとんどが兼業農家で、専業農家だけでいうと平成2年は82万戸あったのが、平成21年でなんと34万戸まで減りました

 色々な数字がありますが、ほんとビビりますよ。。。でも、巷には野菜が溢れているのでそんなに危機感無いですよね?私も実際、そんなに実感がありません。

 しかし、先週、オイシックスさんとかがメインで仕入れている(?)「生産者連合デコポン」さん主催のシンポジウムに参加してきたのですが、業界の最前線で国に働きかけたり組織を作っている方々の危機感は強かったです。

 私の知っている田んぼを耕さないで無農薬で稲を育てる不耕起栽培の岩澤先生や、私が知っている方は「日本の食糧危機に備えて」と色々準備しています。これは単に後継者の問題だけでなくて、鉱物が中心の化学肥料の争奪戦が既に世界で始まっていて近い内に枯渇する、、、ということも懸念してでの危機感です。

 まあ、とにかく、シンプルに考えると「日本の農家の7割が、近いうちに農業を止める」と思って下さい。
 どうです?普通に食べている「国産野菜」、、、どうなっちゃうんでしょうね?

 既に日本の耕作放棄地を全てあわせると埼玉県ぐらいになる、そうです。どんどん農地は無くなっていっています。

 でも待てよ?あの居酒屋チェーンの「和民」とかが「ワタミファーム」やったり、イオンや7&iホールディングなどの「企業」が農業やり始めたから大丈夫なんじゃない?

 ・・・と私も思ったのですが。。。元ワタミファーム社長のお話だとそう簡単な話では無かったのです。。。(続く)

コメント
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