駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

地域包括研修で草臥れた

2018年08月27日 | 医療

      

 昨日は地域包括診療加算・地域包括診療料に係るかかりつけ医研修会という長い名前の研修会で朝の九時半から夕方の五時まで医師会館で缶詰めになって講義を受けてきた。昼休みは僅か45分、ぼそぼそと900円の弁当を食べた。K先生は40年前高校生の夏休みこの仕出し屋でアルバイトをしたことがあるという。変わっていませんねと言う。まさに可もなく不可もなしという味だった。

 研修が始まる前横に座った爺さんが新聞を読んでいた。読み終わるとこちらを向いて「先生、こんにちわ」と言われ顔を見て驚いた。「えー、G先生お久しぶりです」と頭を下げたのだが、確か四歳ばかり上だったのだが、残り少ない頭髪も真っ白になりお爺さんになられていてびっくりした。まだ頑張られているのか、大変そうだな、しかし他人ごとではないと感じた。この研修会は確か四回目になる。全国で八千人弱が出席と言う。この研修を受けないと地域包括加算の保険請求ができないので、残暑厳しい折はるばる一時間もかけてG先生も出かけてこられたわけだ。

 役所や医師会という公的な組織は頭が固く杓子定規で押し付けてくる。と言うのは講義の内容は毎年ほぼ同じで、高々10-15%の違いがあるだけだ。毎年受講している者には八時間の講義は正直耐えがたい。これは九割の受講者の感想だろう。毎年受講している者には短縮版で2時間で終わる研修会も用意して欲しい。

 一日で一括全国共通でやるにはこの形しかないというのが、医師会と役所の言い分だろう。確かに遺漏なく不正なくというにはやむを得ない形かもしれない。受講者側にも問題があるのだろうと思う。個別に請求資格となると煩雑だしごまかしも出てくるのだろう。

 日曜日のなかった週の月曜日は何だか月曜日のような気がしない。残暑が身にしみる、やれやれ。

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