駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

ABAの歌が聞こえるが

2016年07月15日 | 政治経済

      

 今日は曇っておりセミの声も聞こえなかったが、蒸し暑い。あと二か月はこの陽気が続くだろう、生活態度に注意しなければと思う。医者が熱中症になっては笑われる。尤も夏バテを防ぐのは容易ではなく、遊びを取り入れてのんびりやることにしている。

 Anyone but Abe(ABA)の歌詞が多くの学者や一部のジャーナリストから聞こえる。ABBAのダンシングクイーンは懐かしい大ヒット曲だが、日本のABAは参院選の結果を見ると、どうも浸透していないようだ。参院選ははっきり言えば与党勝ち(圧勝ではない)というより野党負け(完敗ではない)ということだ。これは私のような素人の政治評論人でもわかる。

 ABAというのは与党の中にも潜む声で、正捕手だった村上正邦氏も歌っておられるようだ。安倍さんが優れているのは戦略なのだが、さすがに最近はどうも策に溺れ始めているように見える。周りに諫める人も居ないようだし、御用マスコミも多いので、先行きの深みや激流を渡り切れるか強い不安を感じる。

  池上彰氏が参院選選挙特番の安倍首相へのインタビューの中で「以前は9条や、改憲要件緩和に関する96条をにまず手を付けるといっていたが、今回はなぜ言わなかったのか」と問うたが、「現実の政治ではただ自分の要望を言っていてもしかたがない。まず3分の2を形成しないと意味がない」と返されただけで、両者の議論は深まらなかったとネットに出ていた。

 安倍首相は語るに落ちているわけだから、「なるほど戦略的にそうされているのですね」と返すべきだった。確かに今の官邸は怖い、それでもそこまで踏み込まなければ、池上さんもいまだしと申し上げたい。

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