駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

大切な日曜日

2014年03月10日 | 小験

                   

 不信心な私に「光あれ」は想像を絶する出来事だが、日曜日を作って戴いたのは有り難いことと感じている。なぜ七日毎なのか、神ならぬ人間にこと寄せて、一考に値する周期だと思う。尤も、最近は欧米でも神を恐れず週休二日が定着しているらしい。

 医療機関もご多分に漏れず、週休二日の所が増えている。しかしながら、内科というのは対象疾患の性質上、週二日を半日にして六日間営業しているところが多い。私の所も水土を半日にして六日間の営業をしている。職員には交代で週二日の休みを取って貰っている。

 水土半日と言っても水曜の午後は半分以上、土曜日も月に一度は医師会の行事や勉強会で潰れてしまう。その上、昔は年350日今では365日電話での対応が求められる。実際に時間外に電話が掛かってくるのは週に数回なのだが、いつか掛かってくるのか分からないのでストレスになる。といってもこれには慣れたというか仕事と諦めている。正直に言えば、本当に困っている電話なら夜間でも嫌ではないのだが、ワクチン接種や検査の問い合わせだと腹が立ってしまう。

 勿論、日曜日だって電話は掛かってくることはあるのだが、それでも今日は働かなくていいいという開放感は何事にも代えがたい。昨日は山小屋に出かけ、異業種の友人達と話に花を咲かせた。私より五歳ばかり年長のG氏は小さな町工場の社長なのだが、この頃忙しいんだが六時になると燃料切れで働けなくなった。昔は八時九時までやれたんだがなと言われる。私より三つ若いOさんは「ここに来るのが楽しみでね、みんなと会うと本当にストレスが取れる」と言う。遠慮なく好き勝手に、世の中の出来事、小旅行の計画、仕事や家庭のあれこれをしゃべくるだけなのだが(美味しい昼食付き)、心身が休まるようだ。休日の大切さを実感する。

 神様の思し召しか神様に取り入った才人の仕業か、日曜日は誠に貴重だ。

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