昨夜偶然、NHKBSで日本の古民家を新潟の十日町市の里山で再生させているドイツ人建築家カール・ベンクスさん(奥さんはアルゼンチン出身)の番組を垣間見た。途中から見たので間違っているかもしれないが、子供の時から父親の影響で日本に興味を持っていたカールさん、長じて来日し日本の古民家の優れた構造や美しさを再認識し、二十年ほど前廃屋になりかけている新潟県の限界集落竹所の古民家を買い取り美しく再生させた。当初、反対した妻も竹所の自然の美しさに感動し夫婦でそこに住むようになった。
カールさんは流暢な日本語を操り、集落の人の生活に溶け込みながら周辺の古民家をいくつか再生させて売りに出したところ、都市部から何家族もが移住してきて限界で消失しそうだった村が再生してきた。
この竹所という村の自然の美しさは日本の田舎里山の美しさそのもので、どこかで見たことがあるなあと映像を見ていた。
どこかで見たなあと言う日本の田舎の美しさを忘れ、優れた構造と美しさを持つ古民家を古びたと崩壊するままにしてきた日本人の中に、異国の人が入ってきて再生させているのを目の当たりにして、我々は何をしているのだと感じ、思いを形にする力の凄さ素晴らしさを見せつけられた思いがした。
陳腐化した言い訳の常識を洗い流せば、再発見があり勇気があれば再出発出来ると強く感じた。