駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

永さん、夢で逢いましょう

2016年07月12日 | 人物、男

    

 永六輔さんが亡くなった。中島弘子の身体をを傾げた挨拶、坂本スミ子の歌う夢で逢いましょうのエンディングを見て育った者には、平成も二十八年なのだが、昭和が終わっていく感慨を感じる。 しゃくれた顎、ちょっと甲高いやや舌足らずで早口のしゃべり、人間と内容は軽いばかりではないけど、江戸っ子らしくけれんみなく構成する人だった。

 小沢昭一、永六輔そしてはかま満緒は、思えば戦後昭和を代表するおしゃべりの達人だった。彼らが消えて昭和の香りを残すしゃべりのラジオ番組は消えた。地上波テレビではよく見もしないで(一瞥でわかる)断じて悪いが、下司で賢しらな司会者が跋扈している。易きに流れその場しのぎで興味だけを繋いでゆく番組は、見ている者から思考力を奪っている感じがする。

 ちょっと脱線したが、永さんには同じ軽いノリでも似て非なる味わいがあった。上を向いて歩こうは最初聞いた時、なんだかけったいな歌だと思った。それが不思議、半世紀の時を経てますます味わいを深めている。最近の若い人は外国に行かない、遠い異国で上を向いて歩こうを聞いてごらんと言いたい。それだけでも旅する意味がある。

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2 コメント

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Unknown (柳居子)
2016-07-12 14:36:02
江戸の諧謔 この人が喋ると全国に通用 広めた人でしたね。
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そう思います (arz2bee)
2016-07-12 16:08:08
 時に厳しいことや鋭いことも言われましたが、えぐみがなく、聞くことができました。江戸の諧謔だったのでうすね。
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