駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

歴史の審判と歴史の力

2009年08月29日 | 世の中
 「明日は怒りの鉄槌が下る日」。と還暦過ぎは表現したいのだが、若い人達には単に変化を求めて旧体制に別れを告げる日なのかもしれない。
 いずれにしても間違いなく旧態依然既得権益のこびり付いた自民党はレッドカードで退場する。
 勿論、明るい明日が直ぐ来るとは思えない。根深い病巣を取り除き再生するのは容易なことではないからだ。まして、良く言えば多彩、悪く言えばまとまりのない民主党にそれができるだろうかと心配になるだろう。
 しかし、私は楽観している。紆余曲折はあってもなんとかやり遂げてゆくと思う。というのはほとんどの幹部と党員に十年を越える苦節があるからだ。昨日今日思い立って野にある訳ではない。それが間違いなく力になる。十年先を見つめ、二三年先の目標を立て、日々努力してきた蓄積は大きい。
 自民党の再生には懸念がある。これから鼎の軽重を問われる。権力を失っても整合性のある政党組織を維持できるだろうか。それが即ち、今までの総括なのだ。総裁を取っ替えたって中身は変わらない。名が挙がる桝添さんにどんなに人気があるといっても、テレビ露出で得た知名度で直ちに権力の側に付いた人だ。それが彼の資質を物語っている。相手の誹謗でなく自らの深い反省なくして、明日への展望は開けない。
 有権者は自分たちが主人公になれると気付いた。そして自分の一票に責任を感じるだろう。短兵急に結果を求めることはないはずだ。自分の一票の重みを感じることこそ、成熟社会への第一歩だと思う。
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 多趣味悠々 | トップ | 診察室から(一) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

世の中」カテゴリの最新記事