駅前糸脈

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医院の受付業務は

2012年12月28日 | 診療

     

  医院受付というと感じの良い応対が必須と思われるだろう。勿論、それは欠かせぬ能力ではあるが、それと同じように高い事務能力が求められる。

 診療の会計は複雑な診療報酬規則によって算定されるので、事務員とコンピュータが共同作業して漸く正確な料金が算出でき、保険診療報酬請求と窓口支払いが可能になる。毎月月末にその月の保険診療報酬請求をするのだが、その請求書(レセプト)を作成するのは簡単な作業ではなく、かなりの事務能力が必要とされる、(コンピュータは命じられたことしか出来ないので、それを使いこなすには保険診療を理解していなければならない)。

 医院の事務員には四則計算が正確に出来ること、分厚い保険診療報酬体系の本を読んで理解することそして大まかではあるが病名と疾患の内容を理解することが求められる。

 だから医院の受付というのは余り正確な仕事内容の呼称ではない。正確には医院受付事務で、どちらかと言えば事務に力点を置いた方が良いように思う。医院の受付でハローワークに求人を出すと、接遇に自信ありと応募される方が居られるのだが、計算読み書きがきちんと出来ないことがある。一度大失敗したことがあり、採用の時はその点をきちんとにチェックするようにしている。

 人間の能力には偏りがあるようで、高い事務能力と感じの良い接遇力とは相容れない傾向があり、両方に優れた人材はさほど多くない。だから互いを補うペアを組み合わせるように配慮している。これは小といえども経営者としての経験智だろう。 

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