「暑さ寒さも彼岸まで」は本当にその通り、昔の人は偉いとよく母が言っていた。確かに、暑さ寒さも彼岸まではまだ何とか有効な表現ではあるが、しかしこの十数年、例外も出てきた。
国際報道2019を見て考えてしまった。日本にはない世界の動きに目を見張った。
スウェーデン人で環境保護活動をしているグレタ・トゥーンベリさん(16)は二酸化炭素を排出しない移動手段ヨットでアメリカに渡り、23日ニューヨークで開かれた国連気候行動サミットで演説し、気候変動問題について行動を起こしていないとして、各国首脳を非難した。
トゥーンベリさんは、約60カ国の首脳や閣僚を前に、「あなた方は、私の夢や私の子供時代を、空っぽな言葉で奪った」と激しい口調で語った。
トゥーンベリさんに賛同して学生が学校を休んで抗議デモに参加することをニューヨークの教員委員会が認め、二十万を越える学生が地球温暖化に無策の各国首脳に抗議するデモを行った。日本でも小規模ではあるが抗議デモが行われたようだが、日本ではマスコミがデモを報道しないのでよく分からない。
英最高裁判所は24日、ジョンソン首相が10日から約1カ月にわたる議会閉会を決めたことについて「違法」との判決を下した。政府が長期閉会の理由を明確に示していないと指摘し、欧州連合(EU)離脱前の重要な時期に審議の機会を奪ったと断じた。
こうした世界の動きを見ると日本とは違うと感じる、日本は後塵を浴びることになるのではと心配する。既に21世紀日本の活力は下り坂と指摘されているが、そうした事実に向き合う姿勢を自虐的と問答無用で切り捨てようとする動きが根強い。自分と違う考えを短絡的に非難しているだけでは、本当に下り坂を転落することになりかねない。
癌治療の研究と同じように温暖化ガスを吸収分解利用する研究を推進する必要があると思う。