駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

正確に事実を伝えるのがニュース

2017年11月26日 | 町医者診言

              

 日本の失業率は3%未満と極めて低い。私がよく知る業種の看護師などはどの医院も血眼になって探しても中々見つからない状態で、法外な斡旋料(年間の賃金の2-30%)を取る紹介業者が雨後の竹の子のように増え、看護師を囲い込んでしまっている。職を探す看護師側には、自分に代わりどんどん条件の良い就職先を探してくれ、いざ就職が決まればお祝い金を貰える業者が便利で都合が良いということらしい。これが市場原理というものにしても、昔は白衣の天使と言われた職種の人も現金になってきたものだと言いたくなる。

 事ほどさように、失業率が低いのは働ける人が減っているからというのが一番の理由で、アベノミクスの恩恵とばかりは言えない。要するに人口減少を反映しているわけで、少子化対策は大きな経済対策でもあるわけだ。

 教育無償化を憲法にがどういう理由か消えつつある。無償化、只が本当に望ましいかどうか(費用を下げるのは間違いなく望ましいと思う)よく考える必要がある。というのが生活保護の患者さんを三十名ほど診ている私の感想でもある。生活保護の人も様々で十把一絡げの議論は出来ないが、医療費が全く只というのがよいかどうか大いに疑問だ。

 どうも最近のニュースは意図的なところが出てきており、事実と意見考察が混じってしまっている。最近では私は黙って座ればピタリと当たる占いに負けず、見出しを見れば何新聞、ニュース源を当てることが出来るようになった。

 メディアリテラシーの必要性が言われるようになって十年は経つと思うが、日本でのこうした重要な判断力養成の取り組み取り込みは相当遅れている。是非、安倍さんには声を大にしてメディアリテラシーの重要性を説いて頂きたい。

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