連日、記録的な暑さが続いている。田舎では旧暦の今がお盆である。
お盆の風習は地域により差はあるようだが、寅太の田舎では13日の夜に集落のほとんどの人が墓地に集まり、墓の前にたくさんの蝋燭の灯かりを燈して先祖を迎える。
お盆が先祖を迎える行事であるとともに、街を離れた人にとっては、墓地に出かけることが懐かしい人との再会が楽しみな日でもある。
江戸時代の複雑な藩の支配関係や宗派の違いもあるのか、隣り合った女房の集落では江戸と同じ7月15日がお盆で、また家族全員で墓参りをする風習もない。
以前住んでいた東京の府中市では、きうりとなすの馬で作った馬を門の所に置いてあるのをよく見た。
きうりとなすが使われるのは、先祖の霊が13日の夕方に、一刻も早く戻れるように「きゅうりの馬」に乗り、お盆が終わる16日の夕刻には「なすの馬」でゆっくり帰って欲しいとの願いが込められているという。
お盆の頃に咲く花がサギソウである。白鷺が両翼を広げて舞っているような姿のこの花は、夏の暑さにを忘れさせてくれる爽やかさがある。
昨年までは開花に失敗したり、開花しても4~5個のことが多かったが、今年はたくさんの花が咲いた。
来年のお盆の季節には、今年以上の花の数を付けてほしいものである。
【サギソウへ】