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おばさんの読む『チェンソーマン』(後編)

2022年06月29日 | 本と雑誌
藤本タツキ作のマンガ『チェンソーマン』の感想・後編です。

後編は「野暮なツッコミ編」です。
念のため言っておきたいのは、
それが作品の魅力を貶めているとはまったく考えていない、
ということです。ほんとよ。
(じゃあ黙っていろよ、ということですよね)
(でも話したいんですよ)
(もしかしたら私の勘違いかもしれないし)


*****


最初の銃の悪魔の襲来は13年前の11月でしたよね。
その時、雪合戦しているじゃないですか。
「11月に雪合戦できるほど雪があるって、北海道か」
って思いながら読んでいたんですよ(北海道民なので)

そしたら本当に北海道での話だったので、
なんかちょっと感動して(北海道民なので)
しかも90年代の北海道なら、11月に雪があってもおかしくないし。
(21世紀になってからは雪が降るのも遅くなっていますが)

後半で、アキくんはお墓参りのために北海道に帰ります。
墓地には雪が積もっているし、夜には雪が降っている。
「命日の11月なんだろうな」
って思いながら読んでいたんです。


そしてその後。銃の悪魔の再襲来が「9月12日」。


・・・あれ? 10か月たってる?


・・・と思うまで5回は読んでいました。
(つまり4回目までは思わなかった)
(何となくお墓参りから再襲来まで1か月くらいだと感じてました)

今は、お墓参りは命日の11月ではなく、
春のお彼岸(3月)だったのだという解釈をしています。
デンジくんと見ていたのが春の名残り雪だと思うと、ますます胸に響きます。
(それでも半年たっているけど)

そして、辻褄合わせだけに汲々としない作者のスタンス(なのか?)にも
感動するのです。だって9.12という日付は完璧だし。
(9.11ではないことに配慮も感じるし)
デンジくんと雪を見たことを踏まえての、あの「雪合戦」だし。

ほら、これを話したかったのです。
細かいところと大胆なところのバランスの妙。
この作品の面白さの前には、伏線回収も謎の解明も、
多少吹っ飛ばされてもいいんじゃないかな、と思ってしまうほど。
第2部も楽しみにしています。
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