いつもの歯科検診で上京しました。
今回は、去年成人を迎えた孫を高校同級生の世界的バーテンダー毛利さんのお店にデビューさせるという大きな目的がありました。
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夕方まではフリーです。前夜たまたま手にした雑誌に、福岡伸一さんの「手塚治虫が『火の鳥』で言いたかった『宇宙生命の象徴』をボクの『動的均衡』という考え方で解釈した展覧会を六本木ヒルズで開催中」というコラムを見つけ、急遽スケジュール決定!
会場は森美術館でなく東京シティビューとなっていて、もしかしたら会場はあの展望台フロアかもとちょっと期待して行きました。

展望フロアの一角が写真撮影不可の有料スペースになっていますが、かなり大胆に要約したものが入口の周りに展示されています。今思い起こしてみると、閉ざされた展示空間よりも海抜250mの眺望の中でこそ象徴的な「火の鳥」が意味するものに近づけるような気がします。会場選択の妙に感心しました!

そして入口フロアには『火の鳥』の膨大なセリフから抽出されたものがランダムに展示されていました。
このスクリーンの前の床から拾いました。


「没入型」は最近の展覧会の特徴ですが、「火の鳥展」でも映像化されたコーナーが用意されていて、そこの前に立つと否応でも引き込まれていくという仕掛けがここでも用意されていました。
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『火の鳥』は壮大な物語です。
スタートの黎明期は神代の時代。そして次は未来に飛び、その次はまた古代に戻り、その繰り返しの最後に初めて現代の物語となる着想であったとのことですが、最後は手塚治虫が没したため、未完のままに終わった…
1928年生まれ−1989年没。60歳で没したことを知った時は、もう少し時間が欲しかっただろうにという思いと同時に、なんと充実した人生を送った人だったかという思いが湧き上がってきました。
東京シティビューの眺望です。
東京タワー。

スカイツリー。

麻布台ヒルズ。

青山墓地。

国立新美術館。

『火の鳥』のテーマは「生とは何か。死とは何か。」
「加齢で衰えることにとらわれるのではなく、自分らしく生きがいを感じながら生きることこそ大切」これはエイジングライフ研究所が主張している認知症予防の生活テーマそのものです。
それぞれの時代に登場する人やロボットに至るまで、とてもバラエティに富んではいるものの輪廻転生を思わせる一方で、不死の「火の鳥」はいわば狂言回しの役割なのですね。手塚治虫は歴史にも深く傾倒していたそうです。その歴史観や世界観は、そのまま宇宙観にまで及んでいます。
それを漫画で表現できるなんて!
その構想力も含めて天才としか言えないと思いました。
不世出の人だったのです。
展覧会は写真不可でした。章ごとの説明にプラスして福岡伸一の語る解説。さらに肉筆原稿があって、一人の良さでゆっくり行きつ戻りつしながら楽しみました。
手塚治虫の公式サイトを貼っておきましょう。
TEZUKA OSAMU OFFICIAL
6時に銀座で待ち合わせ。
何をするにもちょっと中途半端。そこで哲学的な世界から体を使う時間に切り替えました。
六本木ヒルズの少し先に中国大使館があるはず。

イスラーム大学東京分校。アラブイスラーム学院。という二つの表記の差はなんでしょうか?

リトアニア大使館。

南アメリカ共和国。

おしゃれなさくら坂公園。

さくら坂とけやき坂通りを横切って、六本木ヒルズに戻ってきました。
この際、テレビ朝日に入ってみるという初めての経験にチャレンジ。



それだけでは、あまりにも何もないのでティタイム。

毛利庭園に面しているので、公園にも。

六本木ヒルズにはローズガーデンもあります。小さいのですが。

六本木ヒルズにはオープンの時に展望台と毛利庭園に行きました。その後は映画館か美術展に行くだけなので、私の中では迷宮レベルでした。今日は大体制覇できたかと。達成感があります。
私の脳はこういうことが好きなのですね。
さて孫の毛利バーデビューは若手のバーテンダーがいろいろ教えてくださって大成功でした。知らない間にお酒も飲めるようになっていて、六本木ヒルズ制覇よりも、正直なところ嬉しかったです。
