第11回脳のリフレッシュ教室交流会も、例年通り市村良三町長さんの挨拶から始まり、皆勤賞授与と続きました。人数を記録し忘れましたが、人数の紹介があった時に会場から「お、おおー」という声が広がるほど、多かった。教室ごとに代表者に賞状が渡されるのですが、皆勤賞は13教室中10教室に渡されました。受け取る人も、授与される町長さんも皆さん笑顔。いいものですね。
「月一度は脳のリフレッシュ教室に行って、皆と楽しく過ごす。年に2度は脳の健康チェックを受ける」このことが習慣になれば、病気や法事などよほどのことがない限り皆さんは出席されるということなのですね。そのまま脳が健康な高齢者への道を突き進めることになります。
さあ、交流会。トップバッターは中町・中央地区。
葛飾北斎の歌があるんです。会場の皆さんでも知らない人がたくさんいらっしゃったようでした。
東京に「すみだ北斎美術館」が開館して評判を呼んでいますね。私はもちろん行きましたけれども、小布施は最晩年の肉筆画が多数残っているところが、一番の宝でしょう。
うちわが北斎画ですよ。
伊勢町地区。
発足時から、ややお若いT野さんが率先してステージ発表されました。そうすると選曲がちょっと違うのですね。今年はなんと 幼稚園や保育所の卒業式の定番名曲「思い出のアルバム」。今年の活動内容を伊勢町版として読み込んでいました。ハモニカ伴奏ありがとうございました。
早口言葉。会場からもチャレンジの声が大きく響きました。そうなのです。「見るだけ」「聞くだけ」に比べて「やってみる」ことで脳の活性化はグンとアップするものです。
北部地区。
替え歌づくりの名人K澤さんを擁していますから、毎年脳リフ教室としては納得の替え歌が披露されますが、今回のメインは「月の砂漠」をそのままに使用。でも衣装に工夫が。ロイヤルファミリーの登場です。異国風髪飾りが目を引きますね。
なかなか上品なカップルですこと!皆さん表情豊かです。T中さん、大きな声が出ていました。
六川地区。
太極扇です。去年初登場の時は会場から、ちょっとどよめきが上がりましたよね。今年はさらに磨かれた演武でした。お揃いのスタイルに赤い扇。それがそろうということは見事なアピール力でした。
決まった瞬間を撮りたかったのですが、なかなか難しいものですね。
一人の演武もいいですが、みんなの気持ちを揃えて演舞するのは、また別の達成感につながるのではないですか?ビシッと決まってます。
飯田地区。
「じいちゃん、ばあちゃん。元気はつらつ」の声が耳に残っています!いい歌詞ですね。
みんなで一緒に歌を歌うだけでも、右脳刺激なのですが、さすが飯田地区一工夫してありました。
ちょっとおしゃれなマフラーに注目。健康体操ピコ太郎の曲に乗って実に楽しそうでした。
山王島地区。
「去年仲間を3人見送りました・・・でも最後までその人らしく生き抜いてくれました。教室にもずーと参加してくれました。今日はその仲間に聞いてもらいます」このような挨拶から始まりました。
その三人は、山王島の長老久保田さん95歳、千曲合唱団のハモニカ伴奏を担当された方、病気と闘われた方・・・。皆さん男性ですが、教室にはよく参加してくださったのですよね。
教室開始から、もう15年になるのでしょうか。
見送ることを恐れないで下さい。会えなくなることは寂しいことですが、どのように「生きた」かということこそ大切です。その方がどのように生きたか、みんなの胸の中に刻みこんであげられたら、会うことはできませんが、思えばいつでも胸の中には生き続けてくださることになります。
どういう姿を残してもらいたいでしょう。
どのように生きたかということが、残された人たちの胸の中に残る姿ですよね。
「自分らしく、イキイキと。楽しい日々を送りましょう」
山王島地区の千曲合唱団。何回も聞かせてもらいましたが、今回ほど 皆さんの気持ちが一つになり声もよくでた回はなかったと思います。
交流会終了後に、山王島の方から声がかかりました。
「千曲合唱団の『明日があるさ』はどうでしたか?」
「とってもよかった!皆さんすごく声が出てたでしょう。私、涙が出ました 」
「ほんとに。『三人に聞いてもらおうね』ってみんなで心を合わせたんです 」
町長さんのご挨拶の時に「小布施町の認知症予防活動も15年になり、高槻先生も老けました」という言葉があり、笑いが浮かんでしまうほど納得しました。フーテンの寅さんがいたら「それを言っちゃあ、おしめえよ」と言ってくれたかもしれませんけどね。
私が齢を重ねたのと同じだけ、山王島の皆さんも齢を重ねられました。白髪が目立ったリ、腰が曲がったり。
でもうれしいことに、皆さんの脳はお元気なままに来ているのです。素晴らしいことです。
今回も、ちょっと耳にしました。
「1月19日に肺炎で市民病院に緊急入院したんだけど『入院するとボケちゃうからとにかく行っておしゃべりしてあげなくては』と、遠いし忙しいのに娘が毎日来てくれたんだよ。それからこの交流会に出たくて、先生のいうことをよく聞いてがんばったんだ」87歳の安藤さんが元気に歌っていらっしゃるのをしっかりみましたよ。会の後で奥さまも「よくがんばってくれました」と喜んで報告してくれました。
「ボケない生き方」を、それぞれに自分のものにしていらっしゃるのですね。
認知症を予防できれば、何よりの成果は「その人らしく人生を送ることができ、その姿を皆の胸に残すことができる」。
次に「家族に介護負担をかけることがない」ということにつながります。
それだけではなく「小布施町、長野県、ひいては国」の財政に貢献することにもなります。
山王島地区はじめ小布施町の「脳のリフレッシュ教室」の皆さんは、胸を張って活動を続けてください!