ハワイに来ています。
同行した友人と一緒に、「マウナケア山頂サンセット&星空観測ツアー」に参加しました。10年くらい前に体験したことがあって、その感動的なことは承知していましたから、今回も楽しみの筆頭でした。

環太平洋の最高峰マウナケアは標高4205m。世界各地の天文台があることで有名です。もちろん日本のスバル天文台も。
標高2800mのオニヅカビジターセンターで早めの夕食と休憩をとって、体を高地に順応させます。1時間程度は予定されていました。食事もおいしく頂け、マウナロアにも感嘆し銀剣草(マウナケアとマウイ島ハレアカラ山頂に見られる高山植物)も見に行きました。

でも、何かが違います。
はっきりわかるのは、脈拍が早いこと。ちょっとだけ頭が痛いこと。
これはきっと高山病というまでもいかない酸素不足だろうと思って、なるべく深く呼吸をするように気をつけました。深呼吸代わりにあくびも何度もしました。
いよいよ頂上です。


絶景に息を飲みました。写真も撮りました。
でもまた感じました。何かが違います。
一人旅の女性がいましました。
普段の私なら、写真を撮ってあげたり、旅の情報を教えてあげたり。頼まれなくてもすぐにお世話をし始めるのですが、何もしてあげませんでした…
「したくない」というよりも「面倒だな~」「ま、どうでもいいか」という気持ちでした。
これは、「私」にしたらとっても珍しいこと。まったく「私らしく」ありません。
「私らしくない」と思いついた時、同時に、小ボケになりはじめのお母さんのことを「人が変わったみたい。いつもの母とちょっと違うんです」と家族が訴えることが起きていると思いつきました!
そして、小ボケの意欲低下の正体を見た思いがしました。
あのときの私の脳は酸素不足でした。
脳機能の中で、前頭葉が一番高次の働きを持つ以上、酸素不足の影響を、一番最初に受けることになります。前頭葉がうまく働かなくなるのが小ボケです。
と言っても、誤解しないでください。
高齢者が何かのきっかけで、生きがいも趣味も交友もしない。そのうえ運動もしない「ナイナイ尽くしの生活」を続けていくうちに、前頭葉がうまく働かない状態になっていきます。小ボケです。
ただし、これは廃用性の機能低下と言われるもので、決して酸素不足が原因ではありませんからね。
マウナケア山頂で、前頭葉がうまく働かないという貴重な体験をしました。そして小ボケの方達が「人が変わったみたい」と言われることも納得しました。

その後の報告です。2000mまで降りて星座観察を始めたときには見事に回復。
いつもの「私」と自覚できました。
翌日、ドトールコーヒー園に行ったときには、頼まれないお世話を買って出ている私がいました。
画像回転の修正ソフトがありませんから、帰国後修正します。アシカラズ。







