脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

8月の右脳訓練ー富岡製糸場、高崎祭り

2014年08月06日 | 私の右脳ライフ

(写真の向きが直せましたので再掲します)

今回の旅の目的の一つは、小布施町での仕事。そしてもう一つは富岡製糸場見学でした。

磯部温泉からの車中、そろそろ富岡製糸場というところになって運転手さんが
「もう並び始めてるでしょうね」というではないですか!
9時開場のまだ20分も前ですよ。
ホームページなどで、夏休みになって大混雑のニュースは承知していましたが、この暑いのに、開場前に並ぶなんて思ってもみませんでした。

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入場を待つ行列は 、150Mは超えていました。
もちろんどんどん長くなっていくのです。

暑くて暑くて、配られたうちわを皆さん忙しく動かしています。
こういう時に「状況を判断し、行動を決定する」のはもちろん前頭葉ですから、みなさんを観察するといろいろ面白いことに気づきます。

道の右側には日影があるのですが、みんな暑い左側に真面目に並んでいます。当然湧いてくるのは「なぜ右側に並ばないのか?」という疑問です。

私は、いつでも元に戻れるように前の人と後ろの人をよく観察したうえで、右側の影の部分へ移動しました。
後ろの一組のうちの中学生がつられたように移動。「へ~。日蔭ってこんなに涼しいんだ。全然違う!」と、小さな声でしたが言っているのです。
でも他のだれも左側から移りません。「それにしても暑いね」「朝からこれだと今日はどうなることか」などと耳に入ってくるのに。

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じりじりする強い太陽を見ながら、もしかしたら、これは日本人の特徴かもと思いました。
つまり、自己主張することなくみんな横並びを選択する。飛び出ることを嫌がる。

よく言えば我慢強いし、東日本大震災の時、世界中から称賛された日本人の持つ特性にもつながります。

ただ、認知症予防から言えば、やや不安が湧いてきます。
国民的合意として「仕事が大切。まじめに働こう。遊ぶなんて子供じゃあるまいし、とんでもない」という考え方が、今までの日本では大手を振ってきていました。

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その結果、定年などで仕事がなくなったとき「することがない」人たちがたくさんいます。
みんなボケ予備軍・・・

翻って、「第二の人生に入ったら、遊ぼう。遊ばなくてはボケてしまう」ということが、もしも、国民的合意になったとしたら、日本人は一斉に右に倣えが起きてきます。
例えて言えば、「ボケ」という言葉があっという間に「認知症」に取って代わられたように。厚生労働省の意向は「公文書上で『痴呆』を『認知症』と言い換える」だけだったのもかかわらずです。

遊べるからいいようですが「みんなが遊ぶのだから、遊ばなくてはいけない」「とにかく遊ばなくては」とばかりに強迫的に遊び始めたら、それは右脳優位に楽しむ時間ではなく、左脳が義務的に時間管理していることになるのです。
そのうえ、前頭葉が「自分らしく」選択決定する路線からも外れていることにも気づかなくてはいけません。

5 なかなか難しいものですね。

さて富岡製糸場。
明治になって、新政府は「殖産興業」「富国強兵」の掛け声のもと近代国家を目指します。
丁度ヨーロッパでカイコの病気が蔓延したことと中国はアヘン戦争後だったために、絹糸製糸技術があった日本への、絹糸の要望が大きかった。というような様々な条件が重なって、官営製糸場が明治の早い時期から計画されました。

絹糸は作れば売れる。しかも品質がいいので喜ばれて。それで獲得した外貨で例えば製鉄工場などを建設していったというわけです。

Photo_5 Photo_6 富岡製糸場は明治5年から操業開始。もう141年前です。

建築を担当した大工さん、レンガを始めて焼いた瓦職人さん。
何より必要なのが、機械を動かす女工さんたち。

破格の好待遇にもかかわらず、「フランス人は夜な夜な生き血を吸っているから、血を抜き取られてしまう(赤ワインを楽しんでいる)」というデマが飛んだりして、応募がなく苦労したそうですが、信州松代藩士族の娘を採用したところから、多くの女工さんたちが集まってきて、その人たちが故郷に帰ってまた技術を広めていった・・・

このような状況の中では、まじめに横並びで頑張る、というような、まさに日本人らしい特質が飛躍的に国力を上げる結果につながったと思いました。
でも、今は長生きになりました・・・
長い長い第二の人生の生き方は、ほかならぬ自分が、楽しく満足できるものを見つけるしかない、ということをぜひ考えてほしいと思います。

高崎駅で乗り換えなのですが、ちょうど高崎祭り。
もちろんちょっと、祭りを楽しんで帰りました。
写真が90度回転してしまいます。インターネットエクスプローラでもグーグルクロームでも解決できません。逆回転をしてみてもダメ・・・このままアップしておきます。
齢を取ってくると、努力も大切
ですが、妥協もまた…というこことで(笑)
   

 

 

 

 


8月の右脳訓練ー小布施・磯部温泉

2014年08月06日 | 私の右脳ライフ

うだるような暑さといいますが、本当にうだるような暑さの中、小布施に行きました。
もちろんこれは仕事だったのですが、この件はゆっくり報告します。

いくらうだるようでいても「よく遊び、よく学べ」を実践しなくてはいけません!
その遊びのほうの報告を一足先に。

朝ちょっと早めに出発し、時間を作って友人とランチ。
小布施の隣町、須坂の「ゆるり」へ連れて行ってくれました。築100年の古民家をリフォームしたおしゃれなお店でした。

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丁寧な包丁さばきに感動した食事も楽しかったのですが、久しぶりの友人と初対面の友人(になりました!)との会話がまた心ワクワクするものでした。
一番盛り上がったのは、いろんな物忘れをテーマにしたとき。
「あ、それあるある」結局大笑い。

「ボケの始まりは、物忘れではなくて意欲低下。なぜならばアルツハイマー型認知症の場合は、一番最初に低下していく機能は前頭葉。その次に記憶力が問題になってくる。
私たちは、物忘れしたときに打つ手がある。発想したり、謝ったり、工夫したり。これは全部前頭葉機能。つまり打つ手があるなら、単なる齢のせい」

小布施には魅力的なお店がいくつもあります。
フローラルガーデンおぶせの中にある「花屋」ずいぶん前に行ったことがありましたが、庭の緑がずいぶん育ってさらに魅力的になっていました。

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食事もおいしかったです。

友人をどこかに誘うときに
「あっ、そこ行ったことがある」という言葉に出会うことがよくあります。
私も、そのように思うことがありますが、どのくらい前だったかと考えると、びっくりしてしまいます。数十年前!だったりするのですから。

いつでも、興味は持ち続けること。そして興味の後には体験が伴うようにしてみましょう。
環境のほうが変わっていることもあります。
何よりも、受け止める自分の前頭葉が変化していることに気づかなくては。前頭葉は体験の中で成長(変化)していくものですから、同じ刺激でもどう感じるかは、その場所に身を置いてみなくてはわからない・・・

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話は変わってしまいます。
温泉マーク発祥の温泉、群馬県磯部温泉。
一度行ってみたいと思っていたのです。なかなかチャンスがなくて実現できませんでした。
今回、小布施の帰りに「富岡製糸場」見学を思い立ちましたから、前泊地に磯部温泉を選んでみました。
駅前のレトロな感じ。ちょっと寂しい街並み。
泉質は、思いがけないラムネ温泉でびっくりしました。気持ちがいいお湯です。

新しいことへの挑戦も、脳を活性化しますね。挑戦するときの情報入手には、一つネット、一つ友人たちの口コミかと思います。
アンテナは高く掲げておきましょう。


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