団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

「見えないことと向き合う」

2013-12-27 10:49:07 | 健康・病気

「見えないことと向き合う」というテーマで書かれた自分の作文を朗読する中学3年の女生徒Mさんのよどみない声を聞きながら、「えっ」と思いました。Mさんは作文の最初に「私は生まれた時から目が見えません。ただ目が見えないといっても人それぞれで、私の場合は右目に光を感じることができます」と綴っています。目が見えないのに、どうして、です。

中学生人権作文コンテスト表彰式でのことです。最優秀の大阪府人権擁護委員連合会長賞に選ばれたMさんは先生に手を引かれた登壇しました。マイクの前に立ち、自分の作文が印刷された小冊子を開いて、おもむろに「読み上げ」ました。

そうなんだ、Mさんは自分の作文を全部暗記して朗読しているのです。作文は400字詰めの原稿用紙で4枚あります。

大人の人から「あんたみたいな視覚障がい者は、役に立たないからじゃまなだけ」と言われたこともありました。障がいについて家族と話し合ったら、母はいきなり泣き出し「こんな形で生んでしまってごめんね。ママは奇跡が起こって、Mの目が見えるように毎日、神様にお祈りしているよ」と話しました。母の思いを初めて知り「お母さん、私を生んでくれてありがとう。これからは生まれてきた自分の命を大切にして、がんばっていこう」と思うようになりました。

そして最後にこう書きました。

わたしのことを応援してくれる人、支えてくれている人に恩返しをしたいのです。この夢に向かってしっかり学校で学習し、自分のできることに全力で取り組みたいと思います。私もがんばりますので、みなさん私のことを応援してくださいね。

これだけの行数の作文を暗記するには、きっと長い時間をかけたことでしょう。タケちゃんも応援するからね。

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