去年3月の人間ドックで、心電図の検査で完全右脚ブロックという結果が出ました。右脚ブロックは心臓の刺激伝導が右脚に伝わらなくなるため、左脚にのみ伝導されます。このため、左心室の興奮が先に起こり、その後、左心室から心室中隔を介して右心室に興奮が伝えられます。右心室の興奮の開始と終了は左心室のそれより遅れることになります。
症状的には無症状で、1000人に3人ぐらいが発症するといわれ、60歳以上では5~6%で発症するとされています。心電図では、PQRS波のうちQRS波の幅が0.12秒以上が完全右脚ブロック、0.12秒から0.1秒は不完全右脚ブロックと認定されます。
私の母も70代に不完全右脚ブロックと判定されていますので、遺伝的にもなりやすいのかもしれないと受け止めていました。医師からは「日常的には問題ないので、普段通りの生活、運動もしてください」と言われたものの、激しい運動や徹夜作業など心臓に負担をかけることは控えようと心掛けてきました。
ところが、今年3月の人間ドックの結果では、完全右脚ブロックが治っていました。医師に尋ねますと「右脚ブロックは心電図に出たり出なかったりすることがあります」との返事でした。ネットで調べたら、ごく少数ですが、右脚ブロックが出たり出なかったりする患者さんの例が載っていました。
検査結果は病気に直結するものではなければ、深刻に受け止めなくてもよいようです。とはいえ、心臓に異常信号が一時的とはいえ、現れたわけですから「高齢者に無理は禁物」と自分に念押ししています。