20大都市の健康寿命を厚生労働省の研究班がまとめたところ、男性は大阪市が68.15歳で最下位、女性は堺市が71.86歳でワースト1であることがわかりました。男女とも大阪府が最悪でした。
健康寿命は生活に支障なく過ごせる期間で、わかりやすくいえば、自分で食事ができる、一人でトイレに行けることです。75万人を抽出した厚労省の国民生活基礎調査で、「健康上の問題で日常生活に影響がない」と答えた人の割合から計算しました。
それによりますと、健康寿命がトップだったのは男女とも浜松市で、男性は72.98歳、女性は75.94歳でした。大阪市の女性は72.12歳、堺市の男性は69.55歳で、大阪市、堺市の男女は浜松市より3歳以上も下回りました。ちなみに20大都市の平均は男性が70.42歳、女性は73.62歳でした。
平均寿命は男性が79.55歳、女性が86.3歳ですから、大阪市の男性は11年間余、堺市の女性は14年間余、日常生活に支障を来たしながら生きなければならないことになります。
研究班は、健康寿命が長い浜松市は就業率が高く、喫煙率が低いことから、年を取っても働くところがあること、タバコを吸う人が少ないことが関わっているのではないか、とみています。高齢になっても勤労の場があることが健康づくりに貢献し、「百害あって一利なし、でもうまい」といわれる喫煙をやめることが健康寿命を延ばすようです。