団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

「匿名での批判は丸腰の相手を撃つのと同じ」

2023-05-30 09:32:47 | 健康・病気

文芸・映画評論家の川本三郎さん(78)の「いまも、君を想う」(新潮社、2010年5月発行)を読んでいたら「フリーの物書きになった30代のはじめの頃、ある雑誌に匿名の映画コラムを連載で書いていた。匿名をいいことによく映画の批判を書いた。エラソーでいま思うと恥ずかしくなる」という文章に目がとまりました。

続けて「ある時、家内が言った。『匿名で人の悪口を書くなんてよくないわよ。あなたいつも言っているじゃない。西部劇の悪人は、丸腰の相手を撃つって。それと同じじゃない』。その通りだと思った。それから、気に入った映画、好きな映画のことだけを書くようになった」。

SNSでは、匿名の批判、非難、中傷があふれ返っていますこれも匿名だからこその悪口雑言です。新聞社には「アホ、バカ」で始まる匿名の罵詈罵倒の電話がよくかかってきます。

それも深夜にかかってくることが多い。泊まり勤務のとき、私が受けた男性の電話はいきなり「お前の新聞社はアホか」で始まりました。抗議の内容は覚えていませんから、たいしたことではなかったと思います。

こちらの説明は聞こうとせず、罵詈雑言の連続です。かなり酔っている様子でした。締め切り間近であることを告げ、折り返しこちらから電話をするというと、なぜか自宅の電話番号を告げました。

締め切りが終わった後、教えられた電話番号に電話をすると、男性は「はい、はい」と繰り返すばかりで、「アホ、バカ」の連発だったさっきまでの態度とまったく異なっています。電話番号を知られたことで、匿名ではなくなったと考えたのでしょうか。

あまりの態度の変化にびっくりすると同時に、「匿名の凶暴さ」を思い知らされた電話でした。

 

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高齢者になったら起立性低血圧にご注意!

2023-05-29 09:31:40 | 健康・病気

70代に入ったばかりの男性は、高校・大学と陸上部の中距離ランナーでしたから、足腰には自信がありました。飲み会で椅子に座って生ビールや酎ハイを飲んだ後、トイレに行こうとして立ち上がったところ、ふらついて転倒し、右の顔面をイヤっというほど打ちました。

「足がもつれて倒れたのかな。足腰には自信があったのに、年には勝てないな」と打ち明けます。そこで「立ち上がったとき、ふらつき感かめまい感はなかった」と尋ねると、「急にクラクラッとなった」といいます。

「それなら起立性低血圧を起こしたのかもしれない」と私は言いました。「急に立ち上がると頭の血液が下に下がり、低血圧症状を起こします。お酒を飲んでいると血管が広がり、起立性低血圧を起こしやすいといわれます。今後は、立ち上がるときは『よっこらしょ』とスリーステップで立つようにしたらよいですよ」と伝えました。

「昨日できたことが今日できなくなる」のが高齢者の特性といいます。加齢に伴う運動機能をはじめとする体の衰えを考慮しながら、大きなけがはしないよう努めたいとタケちゃんは思っています。

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音楽は演奏して楽しむものだった!

2023-05-26 09:16:12 | アート・文化

音楽家の坂本龍一さんの遺した言葉を読んでいたら、「レコードが発明されるまで音楽は自らが演奏して楽しむものだった」という発言がありました。現代の多くの人たちにとって様々な音楽は「聞いて楽しむもの」ですが、レコードが発明される19世紀末までは「奏でて楽しむもの」だったといいます。

坂本さんと哲学者の國分功一郎さんの対談(2013年2月、日経ビジネス)で知りました。再生可能なレコードはエジソンが1877年6月に発明したフォノグラフです。10年後の1877年、グラモフォンがレコードを発売したそうです。その後、ラジオの普及で「聞く音楽」は急速に拡大していきます。

コンサートはレコードが発売される前から開かれていましたが、演奏会に行くことができるのは特権階級の豊かな人たちだけでした。一般の人たちは自ら楽器を奏でて音楽を楽しんでいました。そのために楽譜の出版が盛んになりました。

楽器の中でも、ピアノはオーケストラの音域をカバーできるように改良が重ねられたこともあり、欧州で最も普及しました。ピアノの弦の張力は全部合わせると10トンに上るそうです。これを支える鉄製の強い枠は産業革命の産物です。

ピアノの音域の広がりに合わせて次々とピアノ協奏曲を書いたのがベートーヴェンです。ここにもベートーヴェンの才能の豊かさが現れています。

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「電車を停めているの、わたし?」

2023-05-25 11:09:30 | 健康・病気

80歳過ぎの女性は同僚の女性と一緒にJR環状線の最寄りの駅で電車が停まっているのを見て走り出しました。「乗れたら乗ろう」と思ったのです。ところが、電車のドアに近づいたところで足がもつれて前から滑りこむように転倒しました。

同僚と近くにいた男性が助け起こしてくれました。そのまま空いた席に座りました。だが、電車はいっこうに動きません。車内放送が「乗客の中にけがした人がいるという情報があります。確認するまでそのままお待ちください」。

しばらくすると、車掌さんが乗客のひとり一人を確認するように見回ってきました。車掌の歩みに合わせるように、ホームには女性スタッフが車いすを押して歩いています。

自分の前を車掌さんが通り過ぎた後、女性は「もしかしてけがした人ってわたし」と思い「すいません」と叫びました。車掌さんはひざまずいてから「大丈夫ですか」と尋ねました。女性は「転びましたが、すりむいた程度です」。右ひじのところのかすり傷を見せました。

発射前に最後尾の電車の窓から車掌さんが見て、乗車直前に転倒した人を見て停車の連絡をしたようです。

この間、5分以上の停車でした。

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名声、金、自由は二つしか手に入らない

2023-05-23 10:59:24 | 社会・経済

「人間は名声、金、自由の三つの大望のうち、二つしか叶えられない」といいます。名声と金がある人は自由を失います。名声と自由を求めれば金を失います。金と自由がある人は名声がないといわれます。

名声と巨額な報酬があるエンゼルスの大谷翔平選手はどこに行ってもファンの目があり、自由はないでしょう。名声がある著名人が自由を求めれば、自らを有名にした仕事をやめなければならないでしょう。金と自由がある人は有名人ではないので、名声はないのは理解できます。

その意味で「小金のある小市民が一番幸福だ」という人生訓が出てくるのでしょう。でも、人間は承認欲求が強い生き物です。だれもが心の中に自尊心という強いものを持っています。自尊心を最も満たすのが名声です。

ただ、大望を叶えられるのは特別の才能や運に恵まれた「選ばれた人」でしょう。タケちゃんのような「普通の人」は極小運を願うので「ささやかな名声や金」は手に入ることでしょう。特別の名声は望まないので自由でもあるでしょう。

それで満足? 高齢者になったら「人それぞれ」です。

 

 

 

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