70代半ばの女性は右の大腿頸部骨折で入院、人工関節の置換手術を受けました。4か月のベッド生活を送り、退院しました。
骨折するまでは、自分の脚で歩き、日常生活に支障はありませんでした。ただ、加齢に伴う筋肉の衰えがありました。高さ20センチの台に腰かけてから立ち上がることはできず、ロコモ度2と判定されていました。
病院では、20分程度のリハビリ訓練を受けていたといいますが、ベッドで寝ていることが多かったと聞いています。手術を受け、自分の力で歩くことができなくなったことから、リハビリパンツを着け、おむつの生活となりました。
そうした生活が4か月続いた結果、女性は一人では歩けなくなりました。外出するときは、夫が押す車いすで出かけます。自宅でも、夫に手を持ってもらい、よちよち歩きでなんとか移動しているそうです。
おむつの生活を直視するのがつらいのでしょうか、痴呆の症状が出てきました。幻覚が現れるようにもなりました。専門病院でCT検査を受けたところ、脳に萎縮があると診断されました。
4か月の入院・ベッド生活で、女性の心身に起こった変化です。