70代後半の男性は肺がんで闘病中です。定期的に抗がん剤の治療を受けています。奥さんは足腰が弱り、一人では歩けなくなり、施設で暮らしています。
夫婦で生活していた時から、食事や洗濯などの家事は男性がしていたのですが、一人暮らしになってから、だんだん家事をするのがおっくうになってきました。
とくに、抗がん剤の入院治療から自宅に戻ると、家事をする意欲がまったくなくなりました。買い置いた即席めんやパンをかじって空腹を満たしたといいます。
少し元気になると、近くのコンビニで菓子パンとジュースを購入しました。体重は目に見えて減っていきました。頬がこけ、手足も細くなってきました。
「歩かないと歩けなくなるから」と朝夕の散歩を続けています。知人から宅配弁当を勧められたのですが、「手続きが面倒だし、食欲もないから」と断ったそうです。
菓子パンとジュースが入ったポリ袋を手にゆっくり歩く男性を見ると、「コンビニのパンだけでは栄養が足りない」と心配になります。