70代後半の男性は大阪府東部に用事があり、久しぶりにマイカーを運転しました。約2時間、車に乗り続けました。その翌朝、腰が痛くて起きるのに難儀しました。
腰に手を当てて来院した男性を触診しますと、腰筋膜が強く張っています。腹側の大腰筋、腸骨筋を軽く押圧しますと、「痛い」と叫びます。「同じ姿勢が長時間続くようなことをしましたか」と尋ねますと、長距離ドライブをしたと話しました。
「数年前までは、これくらいのドライブをしても、どうってことがなかったのに」といいます。75歳はサルコペニア(筋肉減弱症)の壁と呼ばれ、私たちの体はとりたてての運動をしないと75歳を境に筋肉が急激に衰えます。
弱ってきた大腰筋、腸骨筋に負担をかけ続けたことが腰痛の主な原因と伝え、問題筋を緩める手技を入念にしました。
私も30分も同じ姿勢が続きますと、肩に痛みを発症します。30分になる前に院内を少し歩いたり、ゴムチューブを使った軽い運動をするようにしています。