実家の断捨離で、妹が一番頭を悩ましたのは大量にある洋服生地の始末でした。紳士洋服店を営んでいた両親は、洋服生地の在庫を押し入れに保管していました。自ら購入した生地に加えて、洋服店をやめた友人の生地も引き取っていました。
30年以上も前の生地ですから、色も柄も現代にマッチしたものではありません。引き取ってくれる先がなければ、ゴミとして出すしかありません。両親が大切に保管してきたことを考えると、ゴミにするのには忍びないものがあります。
息子の嫁がヤクルトレディをしているので「洋服生地を引き取ってくれるところはないだろうか」と電話しました。すると「心当たりがあるので、聞いてみます」との返事。折り返し電話があり「リサイクルショップを営む女性が引き取ってくれる、と言っています」
実家に着いて、妹がやってほしいことの第一が、段ボール箱の購入でした。段ボール箱を売っているホームセンターは、歩いて約15分のところにあります。妹は大型の段ボール箱を持ち帰るのは3箱がやっとといいます。そこで、私が大型6箱、中型6箱を購入し、頭に載せて戻りました。
衣装ケースなどに入った洋服生地を、妹と一緒に段ボール箱に移しました。「9万5000円」「8万5000円」などの値札がついた生地を詰め込みました。仕立て代を入れた値段でした。数えはしませんでしたが、大型の段ボール箱に3箱、80着以上ありました。
宅配会社に来てもらい、東京から大阪に送りました。やれやれ、です。