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団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

「タッチパネルは時間がかかるので映画館に行かない」

2023-11-13 08:59:25 | 映画

80歳前の男性は「映画の入場券を買うのに、タッチパネルに入力しなければならなくなってから映画館に行っていない」といいます。「受付の人から購入できる窓口もあるでしょう」と話しますと、「少しはあるようだが、人が並んでいる場合もあるし、入場券を買う方法も知らんのか、と思われるのもシャクに障る」と返します。

人件費を削減するためでしょう、最近の映画館はタッチパネルで入場券を購入するところがほとんどです。男性はタッチパネルに慣れていないのでもたもたしていると、後ろに並んでいる人にせかされているようで嫌になるそうです。

そんな不愉快な思いをするくらいならと思い、ここ数年映画館に行っていないといいます。

スーパーでもコンビニでもタッチパネルで精算するところが増えています。ITに不慣れな高齢者は映画館どころか買い物にも不自由する時代になってきました。コンビニでタッチパネルを前に店員さんに「表示に従って清算してください」といわれ、私も「現金」からタッチするのは少々戸惑います。

電車の切符の購入が自動販売機になった当初、おじいさんやおばあさんが操作に戸惑い、まごまごする風景をよく見たものです。高齢者も慣れてきたのか、最近は切符の自動販売機の前でおろおろする人を見かけることはなくなりました。

世の中の流れです。私はタッチパネルに慣れるしかないと考えています。

 

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クイーンの「ボヘミアン・ラブソティ」を見て思ったこと

2018-11-26 09:39:10 | 映画

英国のロックグループ「クイーン」の軌跡を描いた映画「ボヘミアン・ラブソティ」を見てきました。リードボーカルのフレディ・マーキュリーを中心に、フレディがエイズによる肺炎で亡くなるまでのクィーンの音楽活動を追っています。

実は、クイーンの音楽を本格的に聴くのは、これが初めてです。「ウィ・ウィル・ロックユー」「伝説のチャンピオン」のサビの部分はラジオやCMで流れていたので、耳に残っているものの、その程度の知識です。第一、クイーンというバンド名を知ったのも、映画に合わせてFMラジオで特集したからです。

ネットで調べたら、クイーンが活躍したのは1974~1986年でした。この時期、奈良支局から大阪社会部に異動になり、とりわけ78~80年は大阪府警担当で夜討ち朝駆けの生活でした。夜回りを終えて何もなければ帰宅するのが午前2時ごろ、朝7時には起きて8時には家を出るという毎日でした。良いネタをつかめたら、そのまま府警ボックスに戻って、夕刊用に記事を書いていました。

慢性的な睡眠不足状態で、各社の記者とも夕刊が終わったら記者会見場のソファーで横になったり、夜回りのタクシーで寝たりしていました。

こんな毎日ですから、ロックを愉しむ余裕はとてもありません。聞き逃したまま、現在に至ったのです。ちなみに、この時代に活躍していた松任谷由実、サザンオールスターズの曲も聴いていません。

学生時代に聴いたビートルズ、グループサウンズ、歌謡曲は口ずさむことができるのに、クイーンも松任谷由実もサザンも持ち歌には入っていません。私の場合、音楽は生活にゆとりがある時ではないと、触れ合う機会がありません。その意味で、定年後は好きな音楽をじっくり聴くことができ、音楽との付き合いは今が最高のようです。

 

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映画通の人は実に博識です

2016-10-25 09:15:49 | 映画

シルバー人材センターの映画会のことです。始まる前で雑談していたら、黒澤明さんの作品が話題になりました。一人の男性が「羅生門を撮影していたとき、名カメラマンの宮川一夫さんは傘からこぼれ落ちる水滴がフィルムにはっきり映るよう、砂糖水を使いました。黒澤さんはフィルムで映像効果を見て、七人の侍でも、この手法を使いました」と切り出しました。

もう一人の男性が「赤ひげを撮ったとき、小道具さんが薬箱を長年使った年代物に仕上げましたが、映画に映らない箱の中まで使い込んだようにしたそうです」と加えました。すると、先の男性が「まあだだよ、では、大道具さんらが坂道までつくってしまった。役者も、スタッフのみなさんがそこまでやってくれたら、最高の演技をしなくては、とモチベーションが上がります」と応じました。

映画「羅生門」では、朽ちて浮浪者の住みかとなった羅生門をセットでこしらえました。降り注ぐ雨の映像効果を高めるため、墨汁を混ぜたことも撮影秘話として伝えられています。

好きなこととはいえ、映画通の人たちの博識なことに驚きました。そういう話題がさりげなく出てくることが映画の会の楽しみでもあります。

話題のしめは「スタッフがそこまでやる映画は、もう作れないでしょう。黒澤明、小津安二郎、市川崑ら巨匠と呼ばれル監督は製作費も俳優もスタッフも最高レベル。こんな映画はもうできないのでは」でした。

映画の会では、フェデリコ・フェリーニ監督の1954年の映画「道」を見ました。ニーノ・ロータのジェルソミーナの曲で知られたネオリアリズムの傑作とされる作品です。救いのない映画で気持ちが沈みました。

 

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「ポー 最後の5日間」は推理の飛躍があるが、面白かった

2012-10-20 10:41:53 | 映画

「史上初の推理作家VSポーに魅せられた小説模倣犯 連続殺人事件のすべての答えはお前の本の中にある」とうたう映画「推理作家ポー 最後の5日間」を映画の会で見てきました。エドガー・アラン・ポーは「モルグ街の殺人」「落とし穴と振子」などの推理小説を書き、歴史上初めての推理作家とされています。詩人としても知られ、不運を運ぶという「オオガラス」などを著しています。

アルコール中毒だったといわれ、40歳で不可解な死を遂げます。映画は史実と虚構を織り交ぜながら、展開されます。「モルグ街の殺人」と同じ方法で母娘が殺された第一の殺人、「落とし穴と振子」と同じ分断された死体が発見される第二の殺人という具合に、第四の殺人事件が起こります。そのつど、犯人は殺人現場に次の殺人の手掛かりとなるメモや品物を残しておきます。その間に、ポーの恋人が誘拐される事件が発生し、恋人を助け出すため、ポーは知力を絞り、「命を懸けた頭脳ゲーム」が繰り広げられます。

「マリー・ロジェの謎」と同じ女性殺人事件から、「マクベス」が上演されていた劇場に警察官とポーが急行するのですが、この展開がわかりませんでした。映画通で、会の世話人のMさんに聞いても「私もわからない」でした。

でも、ネットで調べたら、解説(ネタバレ)してくれるブログがありました。女性の両手に血糊が塗ってあり、舞台で使われるものなので、「マクベス」を公演している劇場に駆けつけたというわけです。そういうことか、とも思いましたが、説明を聞かなければ、意味がわからない映画なんて、脚本を丁寧に書いてよ、と言いたくなります。

でも、映画そのものは面白かったです。会員の一人の78歳の男性が「映画はいつも途中で寝てしまうのだが、この映画は最後まで寝なかった」と話していました。

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一文字でも勝手に削られたら、原稿は書きません

2012-09-15 09:49:42 | 映画

映画の会の楽しさは、見終わった後、参加者が昼食を摂りながら、映画の感想などを交えて歓談することです。今回の健さん主演の映画「あなたへ」には男女4人が参加しました。60代の私と、残る3人は70代です。

ランチバイキングの食べ放題の食事を楽しみました。食べ放題は、元を取らないとと思って食べ過ぎるのが難点です。それに、普段口にしていないメニューがあるとつい手に取ってしまいがちです。

たまたま、会報に女性が連載している記事が話題になりました。編集のミスで一文字が削られてしまったそうです。女性の話では、記事はパソコンで送稿した通りに掲載されており、これまで削られたり、書き直されたりしたことは一回もないそうです。「もし、勝手に一文字削られたのであれば、これからは原稿は書きません」と断言しました。

びっくりしました。新聞社では、書き直しも原稿削りは日常的に行われています。大事件、大事故が発生すれば、囲みの企画記事でも40~50行の削りが出ます。100行の記事が20行しか載らないこともしょっちゅうです。それが、一文字削られたら、原稿を書きません、とは! そんな新聞記者は書く場が与えられなくなり、出稿部から姿を消すでしょう。

女性はかつて小説家志望だと話していましたが、小説家にならなくてよかったことでしょう。編集者とのやり取りで原稿は磨かれていくものです。大作家になればともかく、それに至るまでは書き直し、原稿削りは当たり前のことです。

私は自分が書いた原稿について、「偉大なる道ー朱徳の生涯とその時代」を書いた米国のジャーナリスト、アグネス・スメドレーの考え方を大事にしてきました。

「書き直すのも文章を削るのも結構ですが、どうか文学的な表現に書き直すことだけはやめてください」

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