団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

角さんの一声で不要な土地が約2億円

2012-02-28 09:30:50 | 社会・経済

今から30年ほど前のこと、高度成長期は終わったものの、右肩上がりに時代は続いていたときの話です。京都商工会議所会頭の塚本幸一・ワコール社長は、野中広務・元京都府副知事に連れられて、東京・目白台の田中角栄邸を訪ねました。野中さん(その後、衆議院議員になり、内閣官房長官、自民党幹事長などを歴任)と旧知の田中元首相に、塚本社長は、琵琶湖畔にある飛行場敷地の売却に力を貸してほしい、と要請しました。塚本社長らが出資して、琵琶湖につくった水上機の航空会社が倒産したのです。土地を売却しようと心あたりにあたったのですが、購入先がありませんでした。

田中元首相は「水資源開発公団に買わせればいいじゃないか」と即座に言って、竹下登事務所に電話しました。この結果、出資した約3億円の7割ほど、約2億1000万円は回収できたといいます。

ジャーナリストの魚住昭さんの「野中広務 差別と権力」(講談社)に書かれていた一節です。驚きました。こうやって権力を手中にした政治家は経済人に恩を売っていたのです。水資源開発公団(現在の独立行政法人水資源機構)の購入資金は政府交付金や国庫補助金などであり、元をたどれば税金です。これで水資源開発公団の最高幹部は次の天下り先を確保されるのです。

この取引にかかわる人たちはすべて利益を受けるわけですから、この種の話は滅多に表に出ることはありません。問題は税金が適正に使われたかどうかですが、民間では売却先のない土地なのですから、「無駄遣いの代物」なのは間違いありません。

情報公開制度ができている現在では、こうした「やみ取り引き」がないと信じたいものです。政治を良くするためには、情報公開は私たち市民の有効な「武器」なのです。絶対権力は絶対腐敗します。一市民としてできることは限られていますが、こうした不正がはびこらないよう、政治を注視し、「灰色政治家」は次の選挙で投票しない(本当は落としてやりたいのですが、一市民の力では‥)と決めています。

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「みんなちがって みんないい」冠句の会

2012-02-27 09:32:26 | アート・文化

江戸時代から始まったことば遊びに冠句があります。俳句と同じ5、7、5の17文字で詠むのですが、最初の5文字に題が与えられ、それに7、5をつけて句をひねるのです。私の友人に野崎観音(大阪府大東市)で開かれている冠句の会に参加し、冠句づくり30年の宗匠がおります。この人の主宰で、同好の士が集まる冠句の会が年2回、開かれています。タケちゃんは、いろいろな職業の人が集まるうえ、頭の体操にもなるので、時間が許す限り参加するようにしています。

今回のお題は「どうせなら」と「ありがたや」。これに折句といって5、7、5の頭に決められた3文字を折り込んで詠みます。お題は「やおき」でした。冠句を2句ずつ、折句を1句の計5句を投句し、句会で参加者が10位までを選んで読み上げます。第1位(天位)が5点、第2位(地位)は4点、第3位(人位)が3点、第4位は2点がつき、第5位以下はそれぞれ1点です。3人から選ばれると、短冊に墨で句が書かれ、室内に掲示されます。俳句の会と違って酒やビールが出され、料理を味わいながら、わいわいがやがやと選句を披露する楽しい宴となります。

私は選句の基準が他の人たちと違うようで、最優秀の天位句をはじめ、地位句、人位句も他の人たちとダブることが少ないのです。宗匠は、各自の考えで選べば良いので他の人たちと選句が重ならなくてもよいし、自分の句を選ぶ人が少なくてもくさることはありません、と言っています。確かに、冠句の会で自分の考え方や感性が他の人たちと違うことに気づかされることが少なくありません。

冠句の会には9人が出席しました。投句者は16人でした。天位句には、8人が計19点をつけた折句「山寺の 和尚訪ねて 木の根道」が選ばれました。この句は、タケちゃんは9位の1点でした。地位句は8人が計15点をつけた「どうせなら 食べてしまおう あとひとつ」でしたが、私は選外でした。

「みんなちがって みんないい」会ですから、宗匠が言うように、これで良いのです。ちなみに俳句会ではありえないことですが、今回の冠句の会で宗匠の句は1人にしか選ばれず、それも1点でした。

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ハインリッヒの法則以前の梅田駅の火災

2012-02-26 11:07:06 | 社会・経済

ハインリッヒの法則というものがあります。一つの重大な事故の背景には29の軽微な事故があり、その背景には300のヒヤリ・ハットがあるという法則です。ヒヤリとしたり、ハットしたりした段階で事故の芽を摘んでおけば、軽微な事故(インシデント)を防げるし、軽微な事故の段階でその芽を摘んでいたら、重大な事故(アクシデント)を防止できるという考えです。

地下鉄梅田駅の火災は、清掃作業員のタバコの火の不始末が原因ではないか、と報道されていました。梅田駅の構内はすべて禁煙ですから、作業員の2人はゴミを収集した構内の倉庫の中で、タバコを吸い、一人は床に捨ててもみ消し、もう一人は火がついたまま、ガラス瓶に入れたとのことです。そのあと、倉庫から出火したといいますから、警察・消防当局はこのタバコの火が火事を引き起こしたとみている、と報道されています。二人の作業員は半年前から、倉庫で一服していたそうです。

ヒヤリ・ハットどころか、アクシデントの原因を自分たちでつくっていたのですから、申し開きの方法もないでしょう。駅員さんに発見されたら、二人への厳重注意どころか、清掃委託を受けた清掃会社に厳しい指導が下されることが分かっていたから、二人は人目のつかない倉庫でタバコを吸っていたのでしょうか。あまりにも軽率な一服でした。

30人が煙を吸って病院で手当てを受け、梅田駅は7時間半にわたって利用できなくなり、11万8000人の足が止まりました。大阪市営地下鉄は、清掃会社と二人に何億円にも上る損害賠償を求めるでしょう(JRも一緒ですが、請求は出すものの、支払われるケースは通常ありません)。二人は解雇され、清掃会社の委託契約も打ち切りになる公算も大きいでしょう。軽いつもりの一服だったのかもしれませんが、一歩間違えれば大惨事になりかねない火災でした。二人と清掃会社が重い責めを受けなければならないのはやむ得ないことでしょう。

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地下鉄梅田駅の火災で、散々な一日

2012-02-25 10:30:01 | 社会・経済

休診日の22日、タケちゃんは朝から夜までびっちり予定を入れて、最寄りの地下鉄中津駅に行きました。すると、切符の自動販売機はすべて発売中止となっており、改札口には多数の人が集まっています。駅員さんに尋ねると、梅田駅で火災が発生し、地下鉄御堂筋線はストップし、淀屋橋で折り返し運転をしている、とのことでした。新大阪のコート販売店でコートの袖丈を詰めるため、採寸に行く予定を急きょ変更し、生野区の友人の鍼灸整骨院に赴くことにしました。

友人は最近、コンピューターで背骨や骨盤、頭蓋骨の歪みを調べるYP治療器(バイタル・リアクト・セラピー)を購入したので、それを体験に行くのです。御堂筋線以外は動いているというので、西梅田まで歩いて、住之江線で難波へ行き、そこから千日前線で南巽駅に向かいました。友人の鍼灸整骨院では、腰に温鍼灸を打ってもらい、YP治療器による治療を受けました。大きな歪みはないものの、微小な歪みがみられるとの評価で、骨の歪みを修正するアクティベータによる処置を受けました。

南巽駅の駅員さんに聞くと、梅田駅は現場検証で停車しないが、御堂筋線は動いているとのことです。この日のように、大阪市内をあちこち動くときは、地下鉄、市バス乗り放題の一日乗車券・エコカード(平日800円)を購入して移動します。淀屋橋の知人の店で昼食を取ったあと、新大阪のコート販売店に行き、折り返して、難波の画廊で開かれている知人の個展を見に行きました。

夕方から雨が降るとの予報なので、傘を取りにいったん帰宅。大阪・中之島の国立国際美術館で開かれている草間彌生さんの展覧会に行く予定だったが、午後4時近くになっているうえ、淀屋橋から歩いていけば、着いてもすぐに閉館時間になるので、あきらめて映画「ドラゴンタットーの女」に変更しました。天神橋商店街にある行きつけの安くておいしい寿司屋さんでうまし酒と寿司を堪能して散々な一日を終えました。

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無差別殺人とは本当に無差別なのか

2012-02-24 09:41:31 | 社会・経済

7人を殺害し、10人に重軽傷を負わせた秋葉原通り魔事件や、2人を殺害し、7人にけがを負わせた土浦連続殺傷事件の犯人は「誰でもよかった。殺してやろうと思った」と供述していたと報道されています。無差別殺人事件、通り魔事件の犯人は同様のことを口走りますが、本当に無差別に殺人事件を起こしているのでしょうか。

無差別殺人を行うのなら、警視庁や大阪府警、暴力団事務所などに押しかければよいと思いますが、決してそのようなところで犯行を行いません。そこには「強い人たち」や「おっかない人たち」が沢山いて、逆にぼこぼこにされたり、足腰が立たないほど殴られたりして半殺しの目にあうかもしれないからでしょう。

30年ほど前、大阪市の地下鉄の歩道で、女子大生が殺害される通り魔事件が起こりました。犯人は中年の男性でした。その男も「殺す相手は誰でもよかった」と供述していましたが、狙ったのは、か弱い女性でした。屈強な男性は、最初から対象にしていなかったのです。人通りの少ない地下歩道で出会ったのは、ハイヒールの音を「カッ、カッ」と鳴らして、胸を張って勢いよく歩く若い女性でした。男は、その女性をやり過ごし、前かがみで頼りなげに歩いてきた次の女子大生をナイフで刺しました。この女性ならば、反撃されて、自分がけがすることはないと思ったからです。

タケちゃんは、妻や娘、知人の女性には夜一人で歩かなければならないときは背筋を伸ばして、勢いよく靴音を「カッ、カッ」と鳴らして歩くように呼びかけています。

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