唾液には歯から溶けだしたリン酸やカルシウムを再び歯に沈着させる再石化、口の中の酸を中和し、虫歯を予防する緩衝、細菌やウィルスが増えるのを抑える抗菌、消化・咀嚼した食べ物を潤いで飲み込みやすくする嚥下などの作用があります。
「すべての不調は口から始まる」(2020年5月発行、集英社新書)を著した歯科医の江上一郎さんは「口腔ケアのカギは唾液力」と訴えます。
唾液にはこのほか、歯の表面や舌、粘膜に付着した汚れを洗い流す洗浄、食べ物に含まれる物質と溶け合い舌の味蕾に届ける味覚、唾液に含まれるアミラーゼ、リパーゼが食べものを消化、活性酸素の活動を抑制する発がん性・変異原性抑制などの作用もあります。
そこで、この本で紹介された唾液腺マッサージを始めました。唾液腺には耳下腺(耳の下側)、舌下腺(舌の付け根の奥)、顎下腺(下あごの奥)の三大唾液腺といくつかの小唾液腺があります。
唾液腺マッサージは三大唾液腺をやさしくなで下ろします。耳下腺は耳たぶの少し前から上の奥歯を感じる頬に人差し指、中指、薬指の三本で、顎下腺は耳の下からあご先まで親指か中指で、舌下線はあご先から頸の下に向けて指先や指の腹で、それぞれ4~5回。
私は筋肉が軟らかくなり血行が良くなる入浴中に三大唾液腺をマッサージしています。