青磁釉薬
どのようにすれば優しくホッコリとした青磁を焼けるか、
何度も何度も試験を繰り返し、どうにか今日まで。
鉄サビを高温で焼くと青く発色する、誠に不思議な現象。
焼く、と言っても、そのまま焼いて行くとサビ色になってしまう。
途中から酸素量をグッと減らして焼き上げると青くなる。
白磁釉薬
私の白磁は、ほんのりと青味を持たせた白磁。
真っ白ではなく、あえて青味を持たせている。
冷たく感じる白磁は好まないので、青磁と同じく
優しい肌合いに仕上げている。
時間はかかったが、ようやく窯焚きにこぎつけた。
手直し
たっぷりと釉薬をほどこし、
一つひとつの作品の手直しを行った。
窯詰めをし、慎重に窯の温度を上げて行った。
ある程度の温度まで上昇したところから焼き方を変える、
この焼き方が、空気の補給を少なくして焼く、還元(かんげん)。
還元炎
炎の様子を何度も確かめ、慎重に窯焚きを行った。
数日後、ようやく窯の温度が下がり、
ドキドキしながら窯の扉を開けた。
今回の作品達、
希望の、やさしく、あたたかい色合いになっている。
これから検品し、使い勝手の良い作品に仕上げる。
東南東からの朝日
貴重になって来た太陽の恵み、
季節が冬に近づくにつれて朝日の角度も変わって来た。
窯焚きも無事終え、いま部屋に入る朝日、
座っているところから斜め左前の方から入ってくるようになった。
この延長線には霊峰白山がある。白山はすでに冬化粧を始めた。
毎日、朝日に照らされたいが、これからは北陸の初冬、
貴重なやわらかい光を浴び、焼き上がった作品を仕上げよう。