創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

輪花鉢製作

2013年02月15日 | 日記

「 花が好きですか?」と聞かれたら、「 大好きです。 」と答える。
「 では、造花は?」と聞かれたら、「 私は好きではないです。 」と答える。

今年の冬、野に咲く「 八重水仙 」は何故だか不作。
毎年採取している「 八重水仙 」、あの芳醇な香りを嗅ぐことはできない。
けれど今はまだ冬真っ只中、もしかしたら蕾が上がってくるかもしれない。
淡い期待をもって待ってみよう。

Photo

   シャコバサボテン


そんな花のない季節に咲く「 シャコバサボテン 」、
数年前の冬の日、早咲きして茎だけになっていた鉢が店頭に置かれ、
一鉢298円の値札がついていた。
 
アラレや雪に打たれ、どのような花が咲いていたか分からなかったが、
かなりの大鉢で値段が安かったことと、そして茎に勢いがあったので買ってきた。

工房で仕事をする時はラジオを聴いたり、音楽CDを流しているかのどちらか。
園芸相談で時々質問が出てくる、「 シャコバサボテン 」、冬に咲くことに興味があり、
偶然に見つけた鉢、何とか咲かせてみようと購入した。

Photo_2

   削り


春先から手入れし肥料を与えた結果、、茎が大きく長く成長し始めた。
どうしたら咲かせることが出来るかと調べ、試みてみた。

まずは株分けを行った。
買った株が大株だったことと、管理が良かったのか、かなり茎も伸びてきた。
一株のシャコバサボテン、結局3倍4倍に増えてしまった。

以外に簡単な育て方と管理で、すべての鉢のシャコバサボテンが咲いた。
昨年は満足な手入れを行えなかったが、それでもこのように咲いてくれた。
ただ、花そのものは造花のような感じもする。

「 造花は好きですか?」の問いには「 私は好みません。」と答えたはず。
家の中で咲いているシャコバサボテン、何となく造花のよう。
しかし花びらに触れてみると、以外にもやわらかい。

Photo_3

   口周り仕上げ


冬の手入れは殆どしなくても良いシャコバサボテン、
もっと別の色合いのシャコバサボテンは無いものかと探しているが、
なかなか見つからない。 あったとしても満開の花で値段も高く好みの色でない。

私の好きな淡い色合いのシャコバサボテンの花、どこぞにないものか。
全体に白く、その周りに淡いピンク色が入っていれば最高、
探してはいるが、中々思い通りの鉢は見つからない。

もしかしたら、花が終わった鉢がどこかにあるかも知れない。
それを購入して復活させてみたい。
何とかして探してみよう。

Photo_4

   輪花鉢



 今までの輪花鉢の素焼き


 今回作った楕円形輪花鉢

  ・・ふた回り大きめの鉢・・


以前作った楕円形の輪花鉢、様々な場面で使うことが出来る便利な鉢、
もう少し大きめの、高さも心もち低めの輪花鉢が欲しくて作ってみた。

これも型起こしの技法で作る鉢。
まず大きな丸い鉢をロクロで作り、少し時間を置いて型に被せる。
その上に布を被せ、丁寧に丁寧に押えて形を整える。

余った粘土を取り除き、ひっくり返して型からはずす。
触っても大丈夫なくらいになるまで待って、口周りを丁寧に仕上げる。
しかし、まるく作った鉢を無理やり楕円に変形させてあるため、
仕上げた後からヒビが入ってしまった。

ヒビが入った鉢、何とか復元できないかと試してみたが、
乾燥するに伴って、ヒビが更に大きくなってしまった。
結局、10個作って5個しか完成しなかった。
けれど今後、更にヒビが入るかも。

シャコバサボテンのように復活させることが出来るなら。
折角作り上げた輪花鉢、小さいヒビが乾燥と同時に大きくなる様を見て、
何とかしなくては、始めた以上、完成品として焼き上げねばと粘土と格闘している。


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