創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

大きな蝶の訪問

2013年09月10日 | 日記

私が住んでいる小松市郊外、このあたりの稲刈り時期が決められていて、
コシヒカリは9月3日から9日まで刈り取りし、カントリーエレベーターに納入と。

いざ刈り取りと言う段になって毎日雨が降り、ある日は豪雨になったり。
天気の良かった8月、稲は順調に育ち、穂も膨らんで頭が重く垂れ下がってきた。
豊作だ、さあ刈り取りをと思っていた矢先、雨、雨、雨・・・。

土曜、日曜と家族そろっての稲刈りが出来ず、それでも雨が止んだ僅かの時間、
雨に打たれた稲が機械の中に詰まろうとも、コンバインを動かした農家もあった。
しかし、すぐ雨が降り始め稲刈りを中断。 空を見上げ恨めしく思ったに違いない。

Photo

   大きなアゲハ蝶


月曜、ようやく晴れ、皆さん一斉に田んぼへと向かっていった。
急に秋らしくなり、渡りくる風も至極さわやか。

窯を焚きながら工房の中で仕事をしていると、あちこちからエンジン音が聞こえてきた。
早く稲刈りをしなければと焦っていた皆さん、懸命になってコンバインを動かしていた。
かなりの稲が残っている田んぼ、このまま良い天気なら数日で稲刈りは終わる。

Photo_2

   ハナトラノオとモンキアゲハ?


8月、アゲハ(キアゲハ)がひらひらと我が家の周りを飛んでいた。
昨日今日と、大きな黒いアゲハチョウが我が家の庭を飛び回っていた。
庭には花らしいものが咲いていないのに、何故か訪れてくれたアゲハ蝶、
図鑑で調べてみたら、「 モンキアゲハ 」らしい・・・奇妙な名前だ。

けれどよくよく見てみると、違う蝶のような気もしてきた。
モンキアゲハには、羽の先にも点々と白い小さい斑点がある。
このアゲハには大きな斑点しか確認できなかった。

Photo_3

   ガス窯


個展がすぐそこに迫ってきているが、もっと良いものが焼き上げられるはず、
そう信じて昨日最終の窯焚きを行った。 

二つある窯、先日窯焚きを行ったが温度が高く、まだ窯を開いていない。
白磁作品だけ焼き上げたが、どのような焼き上がりになっているか。
今回は温度を変化させ、青磁作品を焼き上げた。

Photo_4

   バーナー


青磁、白磁は完全な還元焼成を行わなくてはならない。
温度が上がると同時に窯の周辺も下も熱くなり、長く横にいられない。

Photo_5

   還元炎


窯の中の、炎の雰囲気を微妙に調整し、徐々に温度を上げていった
窯の周りにある、火の確認と窯の中の状態を観察する小さな穴、
順調に還元が効いてる事を示す還元炎が出ている。

強く弱く、私なりの独自の方法で窯を焚き上げた。

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   煙道


煙道もかなりの温度があがり、白くなってきた。
もやっとした炎、還元炎が煙道の中にも出てきて、
完全に還元が掛かっている事を示してくれた。

順調に窯焚きが進み、三角錐のコーンが頭をついた時点で火を止めた。

窯を焚くときは火の神様に何かをささげる?人も居られるだろうが、
私は特に信じるものが無く、ひたすら自身を信じて窯焚きを行っている。
大きなアゲハチョウも訪ねてきてくれた事だし、きっとこの窯も成功、
そう信じて、無事窯焚きを終えた。


コメント
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