創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

台風4号

2012年06月20日 | 日記

台風が過ぎ去ったあとに空がスカッと晴れ渡ることを、台風一過と言う。
けれど今回の台風は、雨降りの土産を残して去って行った。

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   白山方面


運動しなくては、と空を眺めつつ歩きに出た。
運よく雨にも打たれず、曇り空ではあったが梯川(かけはしがわ)の堤防を歩いた。
生暖かい風が流れていたが、空気は澄んでいて遠くまで見渡せた。

先日から鮎釣り解禁が始まったばかりだが、
さすがに台風通過直後、誰も釣り糸を垂れていなかった。
山に雨が降って増水していると思っていたが、水かさは殆ど無し。

当初の予報では、石川県を直撃するコースを示していたが、
途中から進路を変え、東よりに進んでいった台風4号。
昨日夕方から風が強くなっていたが、心配するほどの強風ではなかった。

おとつい、友人が心配して来てくれ、壊れていたパイプ車庫を頑強に補強し、
台風4号が来ても大丈夫なように仕上げた。 とりあえず一安心。

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   たたきもみ


土練機をまだ信用できず、少しずつ手で粘土をもんでいる。
体に負担が掛からないように、ユルユルと粘土をもんでいるが、
それでもある程度の量を揉まなくてはならないので、汗だくになって揉んだ。

青磁用粘土を作らねばならず、調合した粘土を均一にするため、
「 たたきもみ 」から始めた。 この形だけ見ているとクロワッサンみたいな形である。
しかし、ただ揉むだけではなく、粘土を均一にしつつ空気を抜かねばならない。

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   菊もみ


「 たたきもみ 」を50回、次に向きを変えて50回。
ここまで揉むと、ある程度粘土も混ざり空気も抜けてくる。

しかし、これで終わりにしないのが私流。
たたきもみをした後、さらに菊もみで完全に空気を抜いてしまう。

修業し始めた頃、この菊もみが上手く出来ず頭を悩ましたものだ。
何度丁寧に揉んでも空気が入ってしまう、繰り返し繰り返し練習を行った。

そしてあるとき、ふいに空気が抜けた瞬間が訪れた。
自転車を乗る練習をしている時のように、前触れも無く瞬間にその時が訪れた。
その時点に達するまでは、とてつもないくらい時間を要するが、
根気良く続ければ、必ず菊もみが出来るようになる。

現在も若い陶芸家の卵達が土揉みの練習をしていることと思うが、
今は時代も変わって、土練機という誠に便利な道具がある。
しかし、万一機械に支障が出た時は手で土を揉まねばならない。
辛く、大変な作業ではあるが、体に覚えさせるほうが得策と思っている。
実際、いま私がそれを行っている。

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   大鉢


揉んだ青磁用粘土、約15キロを使って大鉢を作った。
小さい鉢ならどうって事ないが、15キロもの粘土を使う鉢は大変。
ゆっくりゆっくりロクロを回し、その間腕と手には物凄い力を加えている。

少しでも力を抜こうものなら、その時点で鉢作りは失敗。
私の得意とする壷はさらに気を抜けない作業である。
息を殺して、の言葉通り、ロクロを回している間は息をしていない。
ここまで、というところまで粘土が延びてきて、初めて息をする、そのような作業。

大きな鉢を作ったが、仕上げて乾燥させ、素焼き後本焼き。
焼き上がってくる鉢の大きさは、ロクロで作ったときより2割小さく焼きあがってくる。
今回作った鉢、自然乾燥させ、仕上げを行い青磁釉薬を掛けて焼き上げる。
上手く焼きあがることを願っているが、こればかりは窯頼み。

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   一年ぶりに


ロクロ仕事を終え、家に入ってコーヒーをと台所に入ったら、
ガラス窓に「 ヤモリ 」が。 一年ぶりに見ただろうか。
何とも愛くるしい大きな目をしていて可愛い。
両生類、爬虫類は大嫌いだが、このヤモリだけはそれほどでもない。

ヤモリは「 家守り=やもり 」とも呼ばれ、虫などを食べてくれる大切な動物である。
毎年何匹も姿を見せてくれていたが、今年ようやく姿を現してくれた。
家に取り付く蚊や虫などを退治してくれるようにと、可愛い姿を写真に収めた。




コメント (2)
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