オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

デル・モナコの歌劇「オテロ」

2015年10月20日 16時29分54秒 | オペラ
ヴェルディ 歌劇「オテロ」(全曲)

マリオ・デル・モナコ(オテロ)レナータ・テバルディ(デズデモナ)アルド・プロッティ(イアーゴ)アルベルト・エレーデ指揮ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団&合唱団(1954年録音、デッカ盤)

デル・モナコの生前の最高の当たり役である歌劇「オテロ」の最初の録音のCDが届く。
そして全曲を聴き終えて、うまく言葉で表現できませんが、何かイタリアオペラの持つ本当の雰囲気と言うか、これぞヴェルディの音楽の響きというものに大いに満足する。これは当時のイタリアオペラのスペシャリストだった指揮者のエレーデの力でしょう。こういう演奏はインターナショナル化された現在では、もう聴くことは出来ないでしょう。
デル・モナコの「オテロ」の全曲録音では同じデッカでの1961年に録音されたカラヤン指揮ウィーンフィルとの録音の方が超有名で、今でも歌劇「オテロ」の決定盤的録音で、絶対に「オテロ」を語るには、外してはいけない録音であることは、私も十分に熟知しています。
その上で、この1954年の録音。ステレオ録音初期の録音で、コーラスが、奥まって聴こえるのが残念ですが、デッカも開発されて日の浅いステレオ録音にいろいろと苦労していたのでしょう。逆に1961年の録音は、ステレオ録音の効果をフルに発揮しようとしているのですが、プロデューサーのカルショウの好みが出過ぎていて、世間様が大絶賛する割には、いま一つ好きになれない録音です。
ただ1961年盤のカラヤン指揮のウィーンフィルの演奏は絶対的なものがあることは、よく分かっています。
主役の3人は1954年盤も1961年盤も同じキャストですが、歌唱は、この1954年盤の方が上ではないかと思います。声の艶、瑞々しさなど1961年盤では、失われているものが1954年盤にはあります。テバルディの美声。そして、特にイヤーゴ役のプロッティのバリトンの声の威力は1961年盤では聴けないものがあります。
そしてデル・モナコの声の凄さ、ド迫力。そして輝かしさ。正に圧倒的。
第1幕、オテロが登場しての第一声。

喜べ!傲慢な回教徒は
海中に沈んだ。
栄光は神と我らの上にある。
戦いのあとで、彼らは暴風雨にやられたのだ。

ここでのデル・モナコの声!声!声!
身震いがするような輝かしさ、威力である。
1954年当時、ライバル会社のEMIは、まだモノラル録音だった頃、早々とデッカがデル・モナコの代名詞と言うべき「オテロ」の全曲を絶頂期にステレオ録音で残してくれたことを心から喜び感謝したい。






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