オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

歌劇「ナブッコ」

2010年04月08日 09時54分51秒 | オペラ
オペラ大好き人間の私にとって、心の中で中心にいる作曲家の一人にヴェルディの名前を挙げるのは当然である。
ヴェルディの作品と言えば「椿姫」「アイーダ」「オテロ」など中期から後期にかけての作品が有名で、当然ながら私もよく聴きますが、私はどちらかと言えば「ナブッコ」「十字軍のロンバルディア人」「アッティラ」など初期の作品が大好きです。
若いヴェルディから噴出される、すさまじい情熱とダイナミックさ、そして独創性には圧倒されるものを感じます。その中で「ナブッコ」はヴェルディの作品の中でも大好きな作品です。
歌劇「ナブッコ」には強烈な思い出があります。
かなり昔、1988年ミラノ・スカラ座の2回目の来日公演で、たいへん無理をしましたが東京まで遠征して「ナブッコ」を見ました。
リッカルド・ムーティが指揮するスカラ座のオーケストラから発せられる熱気あふれる響き。そのオケの響きを乗り越えて聴こえてくるナブッコに扮したバリトンのレナート・ブルゾンの朗々たる声!そしてスカラ座のコーラスの輝かしさ!
第1部冒頭の開幕の合唱のスケールの大きさ、そして第3部での有名な「ゆけ、わが思いよ、金の翼に乗って」での美しさ!この有名な合唱曲が終わった直後、あの大きなNHKホールが何とも言えない静寂のあと、物凄い拍手につつまれたことを忘れることが出来ません。
私にとって終生忘れることの出来ない音楽体験の一つと言えるでしょう。

さて「ナブッコ」の全曲CDはシノーポリがベルリン・ドイツ・オペラを振ったスタジオ録音(グラモフォン盤)を長い間、聴いていました。ナブッコを大好きなピエロ・カップッチルリが歌っているからでしょう。
スカラ座の来日公演で熱い体験をさせてくれたムーティがフィルハーモニア管弦楽団を指揮したスタジオ録音(1977~78年録音 EMI盤)は何故か持っていませんでした。
演奏がイギリスのオケと合唱団なので何故か敬遠していたのかもしれません。
今月、一度は聴くべきと思いCDを入手して聴いてみるとビックリ!私はたいへんな回り道をしてしまったようだ。
スカラ座の公演を思い出す熱気あふれる演奏。序曲からノリノリであった。
歌手ではレナート・スコットのアビガイルレが良かった。予想以上だった。けっして彼女の声にあった役とは言えないと思いますが、録音当時の彼女の充実ぶりが解る録音である。
またザッカーリア役がバスのニコライ・ギャウロフという贅沢さ。彼の重厚な声には本当にしびれます。
久し振りにヴェルディのオペラを聴いて熱くなるものを感じたCDでした。